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十階 短歌日記2007
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十階 短歌日記2007

東直子【著】

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十階 短歌日記2007

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 ふらんす堂
発売年月日 2010/12/30
JAN 9784781403144

十階

¥2,200

商品レビュー

4.3

12件のお客様レビュー

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2024/05/13

東直子さんの歌文集ですね。 東直子さん(1963年、広島県生まれ)歌人、小説家、脚本家。 あとがきに『この本は、2007年一月一日から、十二月三十一日まで、ふらんす堂のホームページで、「短歌日記」として毎日掲載されたものをまとめたものです。』と、語られています。 一ページに1首と...

東直子さんの歌文集ですね。 東直子さん(1963年、広島県生まれ)歌人、小説家、脚本家。 あとがきに『この本は、2007年一月一日から、十二月三十一日まで、ふらんす堂のホームページで、「短歌日記」として毎日掲載されたものをまとめたものです。』と、語られています。 一ページに1首とエピソードが添えられています。 同時に五つの小説も連載されていた時期だそうで、すごいですね。バイタリティーもですが、一日に一首を確実に詠まれる感性の発露も、驚嘆を感じます。  海からの風にゆがんだスマイルが    回転しつつつきぬけてゆく  自転車で風ひらきつつ結末を    忘れてしまう果てのない坂  さわさわと拡がる雲を追いかけて    黄色い蝶が国境こえる  水の上に花をうかべて流れ去る    までのようです一夜のことは  あのような言葉ではないものたちを    あたしは抱いて眠るのだった  陽光を浴びて深く呼吸する    古書店ひとりふたり出入りす  わたしだけの場所があることうれしんで      浮かぶ本日どこまでも青  夏風の吹くほうへゆく人々の    眼(まなこ)おさめし写真を閉じぬ  貝殻をふみつけあゆむ子どもらの    あなうらの傷あらう白波  そののちは雲になりたい夏空に    浮かびすっかり消えてしまうよ  青いインクを筆にひたして綴りたる    文字しなやかに未来を語る  かん高い声とを交わし合う    身体いっぱいうれしい子供  丘の上のとんぼ自転車ひめりんご    まるごと呑みて秋陽ここにも  窓に咲く花も土に咲く花も    このときだけの空をみていた  生まれたての草の芽しろき毛をもちて     初冬の部屋のかすかなぬくみ  年賀状とポインセチアの赤並び    呼び合うことば集めてやまぬ  冬の薔薇ながく保ちて誰もみな    誰かが産んだ子供であった  あたらしい手帖に記す約束の    時間と場所とあなたのことば  瑞々しい短歌に詩情を感じます。豊かな感性に驚きと羨望を禁じ得ません。    

Posted by ブクログ

2024/01/16

有限会社ふらんす堂さんという出版社のホームページに2007年1月1日から12月31日まで連載されていた歌人・東直子さんの短歌日記。 その日の日記とその日の短歌が本の中で息づくように綴られている。 日記の短文も、短歌も、詩的で、私的で、読んでいると、何があったんだろうと、ドキドキし...

有限会社ふらんす堂さんという出版社のホームページに2007年1月1日から12月31日まで連載されていた歌人・東直子さんの短歌日記。 その日の日記とその日の短歌が本の中で息づくように綴られている。 日記の短文も、短歌も、詩的で、私的で、読んでいると、何があったんだろうと、ドキドキしてしまう。 わからなさ、と、わかる、がミックスされていて、ミステリアス。 自分も日記を書きたくなった。 続いたためしないけど。 この短歌日記シリーズは他にも他の歌人のものが何冊もある。 現在も続いていて、今は大口玲子さんが書かれている。(俳人の俳句日記もある)

Posted by ブクログ

2022/03/02

2007年の1/1〜12/31までの毎日、短文が添えられて短歌が綴られてる 1年の季節感を一気に通り抜けたようで、また年末の寒さに戻って寂しくなった。 所々で自分は、あの人はこのとき何してたんだろうとか想像して、なんにも覚えていなくて、どうでもいいことでも何らかの形にしていくこ...

2007年の1/1〜12/31までの毎日、短文が添えられて短歌が綴られてる 1年の季節感を一気に通り抜けたようで、また年末の寒さに戻って寂しくなった。 所々で自分は、あの人はこのとき何してたんだろうとか想像して、なんにも覚えていなくて、どうでもいいことでも何らかの形にしていくことは素敵だと思った。 以下、個人的にすきだったやつ . 6/3 昨日、映像の中で白い地平線を見た。 今、ここてやいのやいの言っていることは、いずれ無意味になるのだなと、ほほえましい気持ちになる。 金属のこすれるような音を出し少女は三メートル走りぬく

Posted by ブクログ

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