商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 早川書房/早川書房 |
発売年月日 | 2010/10/15 |
JAN | 9784150310165 |
- 書籍
- 文庫
マルドゥック・スクランブル The 3rd Exhaust-排気(完全版)
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マルドゥック・スクランブル The 3rd Exhaust-排気(完全版)
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商品レビュー
4.1
81件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
三部作の完結編です。 前作のカジノシーンはルーレットだったせいか少し退屈に感じたのですが、カードになった途端緊張感がすごくて引き込まれました。 劇場版では尺の問題なのか説明が不充分でなぜそうなったのか分からなかったところがちょくちょくあったのでそこら辺の経緯がわかってすっきりです。 ボイルドが最後ウフコックの温もりと声を思い出すシーンで泣いてしまいました……。 つらい……。 ウフコックの手で殺されるのを望んでいたような……。 ラストでバロットがウフコックもずっと自分の体温を感じていたんだと気づくシーンがよかったです。 あとがきで冲方先生がカジノシーンの執筆に熱中するあまり吐いてしまって笑ったと書いてあってその熱意にまた感動しました。 ボイルド推しなのですがマルドゥック・ヴェロシティはボイルドが主人公?? えっそっちも読もうかな。
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手に汗握る戦いの連続…おかげで一気に読んでしまった……こんなにも存在意義や価値を自問するような、己を見つめ返しながら命のとことんの所で戦う話は読んだことがなかった。 バロットとアシュレイのブラックジャックでのシーンはルールのなかでお互いの生き様とこれからの生き方を問うような熱いも...
手に汗握る戦いの連続…おかげで一気に読んでしまった……こんなにも存在意義や価値を自問するような、己を見つめ返しながら命のとことんの所で戦う話は読んだことがなかった。 バロットとアシュレイのブラックジャックでのシーンはルールのなかでお互いの生き様とこれからの生き方を問うような熱いものでした。古いゲームのなかで圧倒的な経験と実力を持った強者と新たな技術を得た未熟な少女。社会の成功者と対峙しながらチャレンジャーはその重みに対して寄り添ってくれる味方と共に戦い、成長していく。この過程が丁寧に描かれていて良かったです。 そして仇敵ボイルドとの戦闘シーン…本当に勝てるのか?となるほどの白熱でした。西部劇のガンマン同士の戦いにも感じられました。 助けてくれた誰かによって成長するバロット。この世界と自分自身に絶望していた少女が、この世界のルールを理解していきながら人生の主導権を得ていく。そこまでに必要な人生への価値付けや戦い方、そうして誰かとの暖かくも厳しい繋がり。読み終えたときの感動や自分の人生を少し右回りにしたいと思えるような感慨…とても良かったです。 読後は脳内でAmazing graceが流れました
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退廃を感じさせる近未来。 少女は、男に殺されかけた。 「なぜ私なの?」その問いと共に、初めて「生きたい」という思いを抱く。 彼女を支えるのは、道具になれるネズミ。"彼"は、有用であることを証明し続けなければ、生きることを許されない。 深くまで描き込まれた一人...
退廃を感じさせる近未来。 少女は、男に殺されかけた。 「なぜ私なの?」その問いと共に、初めて「生きたい」という思いを抱く。 彼女を支えるのは、道具になれるネズミ。"彼"は、有用であることを証明し続けなければ、生きることを許されない。 深くまで描き込まれた一人ひとりが、肉弾戦で、頭脳戦で、存在を賭けてぶつかり合う。 登場人物全員に感情移入せざるを得ない。手に汗を握るエンタメでありながら、人間の深奥部を抉り出す。ジャンルの枠を超えた傑作。
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