商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 角川グループパブリッシング |
発売年月日 | 1983/04/01 |
JAN | 9784041256015 |
- 書籍
- 文庫
フライパンの歌
商品が入荷した店舗:店
店頭で購入可能な商品の入荷情報となります
ご来店の際には売り切れの場合もございます
オンラインストア上の価格と店頭価格は異なります
お電話やお問い合わせフォームでの在庫確認、お客様宅への発送やお取り置き・お取り寄せは行っておりません
フライパンの歌
¥245
在庫なし
商品レビュー
3
1件のお客様レビュー
戦争が終わり、疎開先から焼け跡の東京へ帰ってきた主人公 疎開先の山奥では教師をやっていて、誰からも尊敬されたものだが 東京ではろくな仕事にありつけなかった 妻と娘を養うため、友人に紹介された新興の出版社に入ったが 月給が安すぎてどうにもやっていけない 結局は雑誌一冊を刊行しただけ...
戦争が終わり、疎開先から焼け跡の東京へ帰ってきた主人公 疎開先の山奥では教師をやっていて、誰からも尊敬されたものだが 東京ではろくな仕事にありつけなかった 妻と娘を養うため、友人に紹介された新興の出版社に入ったが 月給が安すぎてどうにもやっていけない 結局は雑誌一冊を刊行しただけで潰れてしまい 主人公は、上手く大手にもぐりこんだ友人を横目に見ながら 売れるあてもない小説の執筆活動に入った 妻がダンスホールの踊り子に就職したおかげで生活は楽になったが 主人公の鬱屈は膨らむばかりだった 島崎藤村の「春」に似て おそらくはプライドの高さゆえ、まともな就職ができない人の話 私小説である 昭和23年に発表されたこの作品は、当時のベストセラーになったらしいが 恥を暴露されたようなもんで結局、妻には逃げられてしまい 水上勉はその後、推理小説作家として再ブレイクを果たすまで 長い沈黙の時代に入る 序文は宇野浩二が書いていた
Posted by