商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 光文社 |
発売年月日 | 2010/09/18 |
JAN | 9784334927288 |
- 書籍
- 書籍
二人静
商品が入荷した店舗:店
店頭で購入可能な商品の入荷情報となります
ご来店の際には売り切れの場合もございます
お客様宅への発送や電話でのお取り置き・お取り寄せは行っておりません
二人静
¥1,980
在庫なし
商品レビュー
3.9
33件のお客様レビュー
本とコさんの激推し作品、ありがとうございます。盛田さんの作品は初読みですが、読み応えのある作品でした。 食品会社に勤める町田周吾は32歳、女性に対してトラウマを抱えており独身を通していた。母はパーキンソン病を患い他界、ショックを受けた父に認知症の症状が…仕事を休むわけにいか...
本とコさんの激推し作品、ありがとうございます。盛田さんの作品は初読みですが、読み応えのある作品でした。 食品会社に勤める町田周吾は32歳、女性に対してトラウマを抱えており独身を通していた。母はパーキンソン病を患い他界、ショックを受けた父に認知症の症状が…仕事を休むわけにいかない周吾はケアマネのすすめから、父を施設入所させることにする。父の担当介護士として乾あかりと知り合い、父を献身的に介護する姿を目の当たりにし、徐々に好意を抱くようになる。だが、乾あかりもシングルマザーで元夫からの執拗なDVと付きまとい、娘の場面緘黙症など、大きなものを抱えており、周吾は力になりたいと思うようになる…。 このふたり、想いあっているのになかなか…ちょっと焦れちゃいそうな距離感!この主人公、いい人過ぎる!!(読めばわかります…)。でも、そうだなぁ…私も介護業界に身を置くものとして、仕事とプライベートは別に考えているので、そうなるかなぁ?と思うこともありましたね…。 ただ、周吾もあかりもすごくいい人(2度目!?) だから、読んでいてふたりを応援したくなっちゃうんですよね!あかりの娘の志歩ちゃんが、周吾との交流を経て自信をつけていく経過もすごくよかったです。
Posted by
働き盛りの32歳の独身男性が、突然父の世話に時間をとられてどうしようもなくなった時、どこに誰に頼ればいいのか… 認知症までいかずとも日々の生活が危うい状態では、まともに仕事もできなくなる。 のぞみ苑の入所に伴い、そこで父についている介護士さんは、DVを経験し離婚をして小4の娘を...
働き盛りの32歳の独身男性が、突然父の世話に時間をとられてどうしようもなくなった時、どこに誰に頼ればいいのか… 認知症までいかずとも日々の生活が危うい状態では、まともに仕事もできなくなる。 のぞみ苑の入所に伴い、そこで父についている介護士さんは、DVを経験し離婚をして小4の娘をひとりで育てているが、娘は場面緘黙症である。 それぞれに身内の悩みを抱える二人が出会ってしまった…。 この二人の距離はどう縮まっていくのか。 複雑な事情を背負っているだけにすんなりと一緒になることはできない…という歯痒さを感じるが、それはお互いを認めあい、わかり合っているからだろうか。 この距離感がなんともいえないが、わかるようでもある。 施設に頼らざるを得なくなったというのも昨今では核家族化しているのであり得ること。 家での介護ができる環境というのは難しい。 施設に預けて終わり…でもないだろう。 独身男性がこのような状態で結婚を考えられないのもわかるが、少しの安らぎとちょっとした幸せな時間くらいは必要ではないかと…。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
顔面緘黙症の娘を育てるシングルマザーと認知症の父を介護する独身男性。辛い現実に直面し生活している二人は、女が勤務し、認知症に罹患した父の入所する特別養護老人施設。その二人の心の交流を描く。 認知症の父の介護にも、疾病を持つ少女の子育ての、何れにも共感してしまい、読み進めるのが少ししんどかった(勿論、良い意味で)。それは物語と登場人物の心の動きにリアリティが感じられたからに他ならない。 「静」というタイトルが作品=文体の雰囲気を醸し出す。
Posted by