商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2010/06/11 |
JAN | 9784480427199 |
- 書籍
- 文庫
民間軍事会社の内幕
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民間軍事会社の内幕
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商品レビュー
4.3
6件のお客様レビュー
イメージしている「傭兵」なんてもう存在しないんだろうな、という漠然とした感覚を、詳らかにしてくれた。 でもこれ、元は2007年刊行の書籍なんですよね(もちろんそっちも持ってる。文庫化にあたりタイトル変えるのやめてくれないか)。2010年に加筆修正されたとはいえ、すでにここに載っ...
イメージしている「傭兵」なんてもう存在しないんだろうな、という漠然とした感覚を、詳らかにしてくれた。 でもこれ、元は2007年刊行の書籍なんですよね(もちろんそっちも持ってる。文庫化にあたりタイトル変えるのやめてくれないか)。2010年に加筆修正されたとはいえ、すでにここに載っている情報だって一昔前のものになっているだろう。 継続して書いてほしいなあ、と思う次第。
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2010年(底本2007年)刊。著者は元東京財団リサーチ・フェロー。 現代の軍事行動を側面・底辺で支えるのみならず、要人警護・情報収集の代行まで担うようになったPMC(private military company)。傭兵とも違う彼らは、現代版「死の商人」である。 本書の内容はさほど新奇ではないが、 ①軍事の費用節減のための第三世界諸国住民の利用(マオイストに追い出されたネパール軍人など)、 ②倫理的・能力的に不足の人材を情報収集その他枢要部門に配置している(アブグレイブ虐待事件ほか) といったPMCの現実と問題が具体的事例を通じて示される。 そもそも、かような民間委託は下請・孫請関係を広範囲の領域で生み出す。かつての軍属や御用会社も同様だが、それが広範囲にわたるというのが問題を大きくするのだ。 その問題の最たるものが、下位社との情報伝達が不十分な点。さらには、下位社PMCを制御できない状況に陥るという点にあり、かような現状認知は明快だ。 とはいえ、当該PMCの出資元・出資先、融資元、取引先、宣伝活動など金銭的・営業的にどのような取組みを実行しているのか。本書からは、法人のかような背景が全く見えてこないので、結果としてその必要性だけが強調される書となっている。 職務内容からすると、活動の許容性とその正当性確保の観点において、ある種の限界と広範な情報公開の必要性もまた否定できないだろう。 そういう視座も本書からは見受けられない。 一方、自衛隊のPKOやPKFへの協力が、結果的に日本国営のPMCとなっていないか。かような疑問を本書からは否定できず、その答えは勿論、手掛かりも本書からは見出すことができない。 結局、本書から伺えるのは、精々、現代においてはアメリカと言えども、手当てなしにはもはや他国へ軍事的なプレゼンスを発揮することが、経済的に不可能な事実に突き当たるくらいか。 さらに必要性を強調したとしても、純軍事的に、PMCにスパイがばら撒かれたらどうなるのかという疑念もなしとしない。 ところで、イラク戦争の大義名分は大量破壊兵器の存在であった。そもそもかかる大量破壊兵器の存在という出鱈目な情報は、本書によると、イラク・フセイン政権への情報収集の任に当たったPMCが発信元と目される。これには注意が要るか。 収集情報を大衆(特に米国民)への世論操作の材料とし、そのためのメディアコントロールもまたPMCの活動分野の一となっていることと関わると推知できそう。
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会計やCSが外注されるのは何となく理解できますが、今や軍隊もアウトソーシングの時代。途上国や内戦が終結したばかりの国に行って、警察組織のコンサルティングをする、特殊部隊の立ち上げを支援する、など、今や欧米にとっては安全保障すらビジネスとなっている。日本がいかに平和な環境にあるか、...
会計やCSが外注されるのは何となく理解できますが、今や軍隊もアウトソーシングの時代。途上国や内戦が終結したばかりの国に行って、警察組織のコンサルティングをする、特殊部隊の立ち上げを支援する、など、今や欧米にとっては安全保障すらビジネスとなっている。日本がいかに平和な環境にあるか、痛感する一冊。
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