死化粧 朝日文庫

渡辺淳一【著】

• 販売会社／発売会社: 朝日新聞出版
• 発売年月日: 2010/04/06
• JAN: 9784022645425

商品レビュー

2014/03/05

表題作含め医師の視点から描かれた五つの短篇集なのだけれど、どれも暗澹とした筆致で、身近な者の死や障害を持つ子どもたちについて描かれている。決して気持ちの良い作品たちではないけれど、普段目をそらしがちなことに、改めて直面させられる印象を受ける。人の死を決めるのは誰か。自分の身における決定を、身体的あるいは精神的理由で決められない時、それを下すのは誰か。

2013/03/30

オンライン無料閲覧期間に読了。
短編なので会社の昼休みにすぐ読めた。

母が死にゆく過程を
儀式的にこなしていく親族と
医者として、客観的事実としかとらえられない主人公。

この亡くなったお母さん、かわいそうすぎる。
誰も、心の底からその死を
悲しんでくれていない。

2013/03/03

死といつも向き合うということは、こういう事なのかな。と思わせる小説。
自分以外の家族は母の生存を信じ、願っている。しかし、青年医師は母の死を確信している。そして、孤立する医師。