商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 集英社 |
発売年月日 | 2010/03/05 |
JAN | 9784087713381 |
- 書籍
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コトリトマラズ
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コトリトマラズ
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商品レビュー
3.2
23件のお客様レビュー
かわいらしいタイトルと装丁に、軽い気持ちで読み始めたら、恋愛の苦しさを真正面からがっつり描いていて、思いがけず惹き込まれてしまった。 インテリア関係の会社に勤める華は社長の能見と4年にわたり不倫関係にある。同じ会社の専務でもある社長の妻が病で入院したことから思うように会えなくな...
かわいらしいタイトルと装丁に、軽い気持ちで読み始めたら、恋愛の苦しさを真正面からがっつり描いていて、思いがけず惹き込まれてしまった。 インテリア関係の会社に勤める華は社長の能見と4年にわたり不倫関係にある。同じ会社の専務でもある社長の妻が病で入院したことから思うように会えなくなった華と能見、周囲の人たちの関係性が変化していく。 華のくるしい内面が淡々と語られる部分が多いが、これが読ませる。会いたい、どうしようもないくらいに好き、そして恩人でもある妻を苦しめているという事実。華は感傷的になるわけでもなく、悲劇のヒロインにはならず、ただ現実をうけいれ、どうしたらいいか悩みに悩み、信頼できる友に打ち明ける。 独特なキャラクターの華の母親がとても良かった。叶わなかった自身の過去の恋愛と突き放したようにも見える娘への信頼。 最終盤まで、華は、能見はどういう選択をするのかと思いながら、あーやっぱりそうなるのかー、というラスト。不倫の是非は置いて、清々しく前を向いて生きる華を心から応援したくなった。
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コトリトマラズという言葉が好きなのでタイトル買い。まさか不倫の話だとは思わなかったが、文体がとてもやわらかで、あっという間に読了した。主人公の母親のキャラクターが独特でしばらく忘れられそうもない。 さて、コトリトマラズとはメギ(バーベリー)の別名である。ヘビノボラズ、ヨロイドオシ...
コトリトマラズという言葉が好きなのでタイトル買い。まさか不倫の話だとは思わなかったが、文体がとてもやわらかで、あっという間に読了した。主人公の母親のキャラクターが独特でしばらく忘れられそうもない。 さて、コトリトマラズとはメギ(バーベリー)の別名である。ヘビノボラズ、ヨロイドオシとも。不倫というものは、鳥も蛇すらも身を置くことを避ける場所、すなわち自らするどい枝に留まっているようなもので、鎧通しで刺される覚悟で行うものなのだと。そう汲みとりました。
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寡作の栗田有起さん。他の作品は何度も再読したのですが、この作品は恋愛小説という事で手を出して居ませんでした。何となくこわごわと読み始め。 小さなインテリアデザイン会社で、社長と不倫関係にある主人公の女性社員が、愛とは何かを考え続けるリッパな恋愛小説です。この主人公の思索がなかなか...
寡作の栗田有起さん。他の作品は何度も再読したのですが、この作品は恋愛小説という事で手を出して居ませんでした。何となくこわごわと読み始め。 小さなインテリアデザイン会社で、社長と不倫関係にある主人公の女性社員が、愛とは何かを考え続けるリッパな恋愛小説です。この主人公の思索がなかなか面白い。不倫話と言ってもドロドロしたとことは無く、相談相手の友人や、母親、そして社長の奥さんも丁寧に描かれています。それにしてもやはり栗田さん、全編を通して他作品にも共通する独特の雰囲気~常に湿気を帯びた曇り空の薄明かり~があります。やはり私は『オテル・モル』の様な変わった設定の話の方好きですが、こういう恋愛小説もなかなか良いですね。 ちなみにタイトルの「コトリトマラズ」は表紙に描かれたメギという鋭い棘を持つ植物の別名です。
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