日本思想という病 なぜこの国は行きづまるのか？

中島岳志, 片山杜秀, 高田里惠子, 植村和秀, 田中秀臣【著】, 芹沢一也, 荻上チキ【編】

• 販売会社／発売会社: 光文社
• 発売年月日: 2010/01/25
• JAN: 9784334976033

商品レビュー

2013/04/25

思想、思考、感情、理論
その不確実で、不測的で、不完全なるもののために、
私たちは何度も歴史の罠に嵌ってきたのだなぁ、と思います。

時間や空間的に、限られた範囲で視野を狭めてしまうよりも、
歴史との対話による視野の拡張はとても、意義があります。
広い時空間の膨大な情報量に隠されてしまった事実を発掘し、
過去や未来、日本や世界を学び、現在の様々な問題に適用させていこうという、前向きさ。

この本は、「思想」という、
ともすれば、特定の世界や集団や世代の視野の中に、人を押し込めてしまうことのありそうな、
また、身近でありながらも、あまり語ることが一般的ではないという意味で、限られてしまった分野に対して、
史的にアプローチをもち、それを一般と共有しようと試みた点で、とても、優れた本だと思います。

2012/08/14

各講師のセミナーをまとめたものなので、話す事を前提にされているのでわかりやすく、読みやすい内容になっている。
日本でよく語られる意見はどういう思想が元になっているのか、そういう思想が生まれた元はどこにあるのかとそれぞれが意見を語っていて、それに賛同するもしないも関係なく、そのものを見直すのは良いことだと思う。
あえて不満を上げるなら、基本的に批判で後ろ向きな態度が強めな人が多いことくらいかｗ

2012/02/22

用語や思想についても丁寧に説明されていて、とくに保守や右翼についての話はなかなか楽しめました。
書中の推薦図書も読んでみたい。