商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2002/01/19 |
JAN | 9784004150602 |
- 書籍
- 新書
モゴール族探検記
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モゴール族探検記
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商品レビュー
4.4
10件のお客様レビュー
モゴール族は、事の起こりは知らんがパシトゥーン族と反目しあい、かつて居住地を逐われるなどしたらしい。パシトゥーンにもモゴールにも部落があまたあり、その中に氏族もいくつかわかれてあるのだとか。著者が滞在するモゴールの村にある日パシトゥーンの男が来て、素性を訊くと某州のパシトゥーンの...
モゴール族は、事の起こりは知らんがパシトゥーン族と反目しあい、かつて居住地を逐われるなどしたらしい。パシトゥーンにもモゴールにも部落があまたあり、その中に氏族もいくつかわかれてあるのだとか。著者が滞在するモゴールの村にある日パシトゥーンの男が来て、素性を訊くと某州のパシトゥーンの部族長だったそうな。モゴールの村で死人が出たのでその弔問にきたというのが、そのパシトゥーンの部族長の母親は、著者が滞在するモゴールの村の元村長の家の人で、つまりそのモゴールの村とは姻戚関係にあったかららしい。明末の女直の歴史を勉強していて同じようなことが書かれているのをみているので、現代でも過去の話ではないのかと不思議な感覚だった。 p.96 「一人ででも夫婦ででもよいけれど、未開社会にのりこんで、二、三年は仕事をしてみよういう若い人類学者が……日本にも……いないのではない。問題は実は日本の社会にある。いまの日本では、『三年ほど探検に行ってきます』などといっても、だれも絶対に相手にしてくれない。……ヨーロッパに留学するのなら、帰ってから就職の可能性はあるけれど、未開社会に三年いても、かえってから食える見込みはない。わたしだって大学の職を失うにちがいない。日本の社会は、気の長い人類学者の夢を実現するには、すこしテンポが早すぎる、せっかちすぎるのだ。」 1956年に出版され、2024年、約70年経って何か変わったか。
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モゴール族。 聞きなじみのない民族名。 アフガニスタンのモンゴル族のことを、現地の呼び方に従ってモゴール族とよんでいるそうだ。 多民族が狭い地域で近接して暮らすということは、紛争のもとになる。 著者はなるたけ中立な立場で、争いごとには巻き込まれないようにとしていても、味方につけたい陣営に取り込まれそうになったり、敵と思われ冷淡に扱われたりと、中立を保つのは難しいらしい。 アフガニスタンではモゴール族は少数なので、彼らの住んでいる地域を探すのも難しかったが、モゴール語(アフガンなまりのモンゴル語)を話す人が、既にほとんどいなくなっていて、言葉の収集が本当に大変そうだった。 言葉は生きているとよく言うけれど、話す人がいなくなってしまえば、言葉は簡単に失われてしまうのだ。 かろうじて単語の意味は分かるけれど、文章は話せない人すら、ようやく探し当てたのだった。 言葉、大切にしないとな。 ”風景は目で見るだけのものではない。からだで感じるものだ。絵はがき写真がつまらないのは、一つには、それができないからだとおもう。” 風景も大切にしないとな。 著者たちはモゴール族内部の政治的対立に巻き込まれながらも、彼らの中で生活し、彼らの文化や宗教的儀式を記録してきた。 私が読んだ本は昭和31年発行の岩波新書で、定価は100円。 戦後割とすぐにこのような学術調査を行えたのかという驚きと、カバーが無くなっても図書館の本として貸出されているという事実に、戦いてしまった。
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またまた梅棹先生。50年ほど前に書かれた本。古本屋で見つけて買ってきました。いやあ、何冊読んでもおもしろい。その秘密はなんなんだろう。確かに、内容的にも、文章の書き方もとても分かりやすい。しかし、いまはずいぶん変わってしまったであろう国々の探検記を読んで何が楽しいんだろう。自分で...
またまた梅棹先生。50年ほど前に書かれた本。古本屋で見つけて買ってきました。いやあ、何冊読んでもおもしろい。その秘密はなんなんだろう。確かに、内容的にも、文章の書き方もとても分かりやすい。しかし、いまはずいぶん変わってしまったであろう国々の探検記を読んで何が楽しいんだろう。自分でも不思議だ。確かに、いまはどうなっているのかなあ、ということも知りたい気はする。しかし、50年前の、まだまだいろんな面で不便だった時期に、何も分からない、地図にも載っていないような場所へ、よくも行ったものだなあと、感心させられる。と同時に、そこに起こる予想外のドラマは、そんじょそこらの小説よりもよっぽどおもしろいのだ。自分ではとても行けそうにないところに連れて行ってもらえる、それが探検記・旅行記の魅力になっているのだろう。
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