商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 1969/06/01 |
JAN | 9784001109337 |
- 書籍
- 児童書
川をくだる小人たち
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川をくだる小人たち
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トムがアリエッティの全てを知っているのかと思いきや、いきなりの入院でケイトはお役ごめん。 刺激的な旅が再び。 スピラーの万能ぶりが妙に癪だが面白かった。 まさかまた登場するとは、マイルドアイは人気だったのだろうか。
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床下から野に出た借り暮らしのアリエッティたち。父ポッドや母ホミリーと違って、アリエッティは野に暮らすことを喜ぶが、人間の住むところから離れて暮らしをたてていくのは、かなり大変。 野で知り合った、借り暮らしの少年・スピラーたすけで、一家は親戚のルーピーおばさんたちが住むところへた...
床下から野に出た借り暮らしのアリエッティたち。父ポッドや母ホミリーと違って、アリエッティは野に暮らすことを喜ぶが、人間の住むところから離れて暮らしをたてていくのは、かなり大変。 野で知り合った、借り暮らしの少年・スピラーたすけで、一家は親戚のルーピーおばさんたちが住むところへたどりつき、居候のように住みはじめるが、アリエッティは外の生活に思いをはせる。スピラーがずっと続けているような野の暮らしは、もう二度とないのか? ▼スピラーの話が出ると、アリエッティは、野外の生活を思い出してしまうのです。自然で、のびのびとした、自由な生活、もしかしたら、またと味わえないかもしれないものなのです。この、こんど見つけた、木ずりとしっくいのあいだの安息の地が、すぐにもまた、あたらしい牢獄になるかもしれなかったのです……(p.59) このアリエッティの感覚は、父や母とはかなり違う。 だが、父ポッドも母ホミリーも"居候"生活にしだいにストレスを感じはじめる。親戚といったって、ルーピーが貸してくれるものは「貸したいと思うものだけ」で、ポッドやホミリーが選んだものではなかった。「くるんじゃなかったね」「ほかにどうしようもなかったさ」「出ていかなくちゃ」とホミリーとポッドは話す。 そして、一家は、やってきたときのように、またスピラーの助けを借りて、出ていくことにする。どこから?下水を使って。 その下水をとおって出ていくあいだ、アリエッティはワクワクとしていた。父ポッドも、気づくとずいぶん上機嫌なようだった。 ▼…アリエッティもまた、ふしぎなくらい楽しい気もちでした、いちばん親しいふたりのひとといっしょで、それにスピラーも加わって、あかるい夜明けにむかって進んでいるのです。アリエッティは下水のことなんか、ちっともこわくありませんでした。それは、現に、ほこりと、ロウソクの光と、とじこめられた暗がり、そうしたものから離れてくらせる生活に、みちびいてくれているのです─昼は太陽がかがやき、夜は月の光に照らされる生活なのです。(p.141) そして下水をぬけて川に出たあと、ひどい雨の日にアリエッティたちは寝場所にしていたやかんごと流され、川をくだることになる。 とじこめられた場所で暮らすのではなく、外へ出たいと思うアリエッティの気もちと行動は読んでいて、なつかしいような感じ。その外の世界は読んでいるこっちがはらはらするような危険と隣あわせでもあるのだが、肝を冷やしながらも、力をあわせて、アリエッティたちは危機をのりこえる。 父ポッドや母ホミリーの言うことも、わからないではないけれど、アリエッティの自分を恃む気もち、外へ出たいという気もち、そこがこの物語を読んでいてやはりイイな~と思う。 映画を観た人によると、映画ではこのアリエッティの思春期の心映えが描かれていないのだそうだ。男ばかりで制作していて、そこが汲めなかったのかなーとのことだけど、そうだとしたら、この物語のイイところのひとつを抜かしているのはもったいないというか残念というか…
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