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コーパスへの道(1) 現代短篇の名手たち ハヤカワ・ミステリ文庫
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コーパスへの道(1) 現代短篇の名手たち ハヤカワ・ミステリ文庫

デニスルヘイン【著】, 加賀山卓朗【ほか訳】

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コーパスへの道(1) 現代短篇の名手たち ハヤカワ・ミステリ文庫

858

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 早川書房
発売年月日 2009/07/25
JAN 9784151782510

コーパスへの道(1)

¥858

商品レビュー

3.5

9件のお客様レビュー

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2016/01/25

 7編収録の短編集。  短編全体を通して思ったのは、ハード・ボイルド調のいわゆる”乾いた文体”であること。  そしてそうした文体と、人間の暗い部分の描写のマッチング具合がまた絶妙です。言葉にしがたい劣等感やコンプレックスを、犯罪や暴力とにしっかりと結び付けています。  単な...

 7編収録の短編集。  短編全体を通して思ったのは、ハード・ボイルド調のいわゆる”乾いた文体”であること。  そしてそうした文体と、人間の暗い部分の描写のマッチング具合がまた絶妙です。言葉にしがたい劣等感やコンプレックスを、犯罪や暴力とにしっかりと結び付けています。  単なるミステリやサスペンスのアイテムとして犯罪を使うのではなく、人間の闇の部分を描くために犯罪を使う、まさに”犯罪小説”なのだと思います。 「犬を撃つ」と表題作の「コーパスの道」はまさにそんな小説。前者は殺人に至るまでの人間ドラマが印象的です。主人公の現状から、友人との思い出、友人の暴走、幸せの味を知ってしまった不幸な男の末路を、男年の友情と絡めて描く、読後は少し寂しくなるのですが、その寂しさがなぜか心地よく感じさせられます。  後者は若者たちの暴力衝動がテーマ。鬱屈した感情、将来への絶望、そうしたなかなか言葉にしがたい若者たちの感情をしっかりと描いていると思います。  ミステリとしては「グヴェンに会うまで」「コロナド――二幕劇」が印象的。「コロナド」は「グヴェンに会うまで」を戯曲化したもので、グヴェンのエピソードに至るまでの様々な登場人物たちの顔を見ることができます。  前者はミステリとしての展開が気になるとともに、恋愛小説のうまみもある力作。後者は前者に設定やエピソードを付け足しただけ、という作品ではなく、ミステリとしての仕掛けもしてあって両方合わせて、一つの世界観が完成したのだな、ということがわかる作品です。  デニス・ルへインさんは『ミスティック・リバー』『シャッター・アイランド』など、映画化されている作品も多いので、いずれそうした作品にも手を伸ばしてみたくなりました。

Posted by ブクログ

2014/12/11

ルヘインは好きな作家なのですが、読むと重くてすごく疲れるのです。 短編集も凄いです。描かれているのは、ろくでもない人々なのですが、そこにもほの暗くさす光が。 実際に上演された戯曲も含まれていいます。これは見たかったな。 いや~重たい。おもしろい。天才だな。

Posted by ブクログ

2014/10/23

内容は「犬を撃つ」「ICU」「コーパスへの道」「マッシュルーム」「グウィンに会うまで」とその戯曲作である「コロナド」そして「失われしものの名」の7つの短編から構成されております。 どの作品もデニス・ルへインワールド全開の人間の闇や狂気といったものを独特の暗い世界観で深く描かれてお...

内容は「犬を撃つ」「ICU」「コーパスへの道」「マッシュルーム」「グウィンに会うまで」とその戯曲作である「コロナド」そして「失われしものの名」の7つの短編から構成されております。 どの作品もデニス・ルへインワールド全開の人間の闇や狂気といったものを独特の暗い世界観で深く描かれております。 「グウィンに会うまで」は読んだときにはいまいち内容がよく分からなかったのですが、「コロナド」を読むと内容がスッキリよく分かって、これは良かったですね! どの作品も面白かったのですが、私的には「犬を撃つ」が一番デニス・ルへインの作風っぽくて好きですね。 アンダーグラウンドの過激な言いまわしとかが、ちょっと受け入れにくい人もいると思いますが、はまる人ははまる作風です!

Posted by ブクログ

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