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地方競馬の黄金時代 廃競馬場に消えた伝説の名馬たち
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 戎光祥出版 |
発売年月日 | 2009/06/29 |
JAN | 9784900901971 |
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地方競馬の黄金時代
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地方競馬の黄金時代
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地方競馬を楽しんでいると、場内にかつての華やかさを見かけます。 ズラーっと並んだ馬券売り場の跡や、使われていないオッズの表示板、締切間近を知らせるランプ…。 ネットで競馬観戦もできる今とは異なり、かつては大勢の人々が場内に詰めかけたのだろうと想像させてくれます。 こういう懐かし...
地方競馬を楽しんでいると、場内にかつての華やかさを見かけます。 ズラーっと並んだ馬券売り場の跡や、使われていないオッズの表示板、締切間近を知らせるランプ…。 ネットで競馬観戦もできる今とは異なり、かつては大勢の人々が場内に詰めかけたのだろうと想像させてくれます。 こういう懐かしいもの、いわば消えゆくものに郷愁を覚えるところが僕にはあり、居心地の好さを感じます。 中央より地方競馬を楽しむようになったのも、ここが理由のひとつかもしれません。 本書は廃競馬場巡りから始まり、現役の地方競馬場訪問。 そしてかつての名馬や名勝負などを、熱を帯びた文章で振り返っています。 荒尾競馬場が現役として紹介されていることに、時代を感じます…。 名馬の紹介では、僕が知っているだけでも、ダイコウガルダンから始まり、ブライアンズロマン、ロジータ、そしてアブクマポーロにメイセイオペラ…。 前を向くことが大切ですが、たまには振り返ってもいいじゃないかと叫びたくなるほど、昔は良かったなぁ!という思いがあふれます。 今も良いハズなんですけどね、本当は。 地方競馬の居心地の好さを考えるときに、何もかもが無機質にキッチリしている(?)現代に、そこかしこに残る人の温もりかなと思います。 善悪ではなく、僕はそこが好きなのです。 時代遅れといわれても、こういう感覚は大切ではないかと勝手に思っています。 本書の冒頭、益田と旭川の両競馬場が紹介されています。 その文言があまりにも素敵で、そうだよ!これが地方競馬だよ!と強くうなずいてしまいました。 長いですが、引用します。 --- 日本海に面した街・益田にある競馬場は、日本一小さなコースとして多くの人々に親しまれた。中央競馬の名馬たちが、凱旋門賞、ドバイワールドカップ、ブリーダーズカップと、次々に世界の大レースへと挑戦していくなかで、日本には日本らしい、こんな小さな競馬場があったっていいじゃないか……益田競馬場は、そんな言葉が聞こえてくるような場所だった。 (中略) 46勝をあげたニホンカイキャロル、そして「怪物」といわれたニホンカイユーノス……。しかし「益田競馬」という世界を作っていたのは、そんな名馬たちだけではなかった。益田の街に馬が走る、それを日々の唯一の楽しみにしていた人たちがいた。そして、小さな厩舎、そこで働く人々。馬の競走に情熱を注ぐ、昔から変わらぬ姿が益田には確かに残されていた。 パドックでは時として常連のオヤジたちから、温かい野次が飛ぶこともあった。思わず笑いが起こる場内。観客もジョッキーも、そしてもちろん馬たちも、一緒になってできていた益田競馬場。競馬という「ハレ」の日は、心を潤すお祭りの日だった。 (中略) スタンド内に記者室が残っていた。交流戦では他地区の馬たちとともに、中央の名馬たちが重賞のタイトルを求めて乗り込んでくる。横綱×十両、いや、それ以上に力の差を感じさせることもあっただろう。それでも地元新聞の記者たちは、わが街のヒーローの勝利を信じて、大きな声援を送っていた。翌日の誌面に「北海道の怪物 中央の名馬をなぎ倒す」という見出しがおどるのを夢見て……。 --- 僕が描く地方競馬の魅力を、ここまで的確に表現した文章を見たことがありません。 走る馬はもちろん、ジョッキーをはじめそこで働く人たちの温もりを感じるために、これからも地方競馬に通い続けます。
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とにかく、執筆者達の公営競馬への愛が伝わってくる本。かなりの良本であり、資料的価値があるといっても言い過ぎではないか。 第一章では本のタイトルにもなっている、廃止された競馬場の現状と歴史を、写真を交えて説明していく。特に廃墟マニアではないけれど、綺麗に撮られた人影のない写真達...
とにかく、執筆者達の公営競馬への愛が伝わってくる本。かなりの良本であり、資料的価値があるといっても言い過ぎではないか。 第一章では本のタイトルにもなっている、廃止された競馬場の現状と歴史を、写真を交えて説明していく。特に廃墟マニアではないけれど、綺麗に撮られた人影のない写真達からは、かつての熱気とかけ離れた哀愁と寂しさを感じる。 特に私的に益田競馬場は数度訪れているので、最初ページを捲ってドン!と益田競馬場のゴール板がアップで目に飛び込むのには、なんとも切ない気持ちにさせられた。 第二章はだいたい80年代から90年代半ばまでを中心に、地方競馬の名馬達を詳しく解説している。このチェイスの妥当性はともかくとして、全ての馬にちゃんと写真を載せているし、当時を知る人が、なるべく文章を書くようにしているようだ。関係者のインタビューの引用も多く、名馬と共に歩んだ騎手や調教師への視点は、全紙面を通じて貫かれている。 またニホンカイユーノスなどアラブ馬3頭、ばんえい馬ではスーパーペガサスがきちんと誌面を割かれていた。この次の第三章でもそうだが、どうしても「中央の二軍」というイメージで語られがちな公営競馬の中でも、一段と地味で忘れられた存在である、アラブ公営への視点をこの本は決して忘れていない。 第三章はテーマを馬から「レース」に移し、手に汗握る名勝負を取り上げる。キングハイセイコー、ステートジャガー、ロッキータイガーと後に中央の重賞でも好勝負を見せる三頭が揃った第30回東京ダービー、岩手SG二強時代にあって、グレートホープが執念の同着を果たした第19回みちのく大賞典。 どうしても大レースの多い大井・岩手が多くなってしまうのだが、その中でもケイエスヨシゼンが勝った第35回全日本アラブ優駿の記事などが加えられているのは少し嬉しい。 最後に現在開催が行われている全国18場と全国の草競馬の紹介。カラーページで、写真もなかなか気合いが入っており、地方好きならば楽しく読めるはず。 そのほか挿入されるコラムも力が入ったもので、本の造りもかなり凝っている様子。正直こんなニッチな本をここまで作り込んで、儲かるのかという疑問が起きるほど。愛がなければ、絶対に書けない本である。
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全国の廃競馬場探訪。そこには忘れかけられた古き良き時代の面影と残光が眩しく輝いているのでした…。 貴重な写真と15頭の地方屈指の名馬ストーリー。全国競馬場ガイドから草競馬まで――。 レトロな時間に想いを偲ばせ、懐古に耽る…予想の一休みの一時にいかがでしょう? 地方ファンにはたまら...
全国の廃競馬場探訪。そこには忘れかけられた古き良き時代の面影と残光が眩しく輝いているのでした…。 貴重な写真と15頭の地方屈指の名馬ストーリー。全国競馬場ガイドから草競馬まで――。 レトロな時間に想いを偲ばせ、懐古に耽る…予想の一休みの一時にいかがでしょう? 地方ファンにはたまらない、もちろん中央競馬しか知らない方にも、ぜひ一読頂きたい地方競馬本。競馬場を訪れる際、ぜひカバンの中に忍ばせておきたい一冊です。 私、うみねこもホンのちょっと微力ながら制作協力させて頂きました★
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