商品詳細
内容紹介 | 他国からの侵略が絶えないイタリアで、一千年もの長きにわたり欧州を席巻し、交易と自由と独立を守りつづけた海洋国家ヴェネツィア。高度な叡知による統治から衰亡へと向かうまでの壮大なドラマを、文化功労者である著者が詳述する。文庫化にあたり、執筆当時を回想したメイキングを新たに収録。 |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2009/05/28 |
JAN | 9784101181325 |
- 書籍
- 文庫
海の都の物語(1)
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海の都の物語(1)
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商品レビュー
4.1
70件のお客様レビュー
ヴェネツィアには学生時代に1度、社会人になってから2度訪れたが、毎回異なる顔を見せてくれる。とても魅力的な街だ。この本で描かれている街の成り立ちを知るとなるほどと思えた。 潮の満ち引きで生活環境が変わる、汽水域に生きていた人々。かつ資源のない国でもある。この汽水域は心理面にも影...
ヴェネツィアには学生時代に1度、社会人になってから2度訪れたが、毎回異なる顔を見せてくれる。とても魅力的な街だ。この本で描かれている街の成り立ちを知るとなるほどと思えた。 潮の満ち引きで生活環境が変わる、汽水域に生きていた人々。かつ資源のない国でもある。この汽水域は心理面にも影響し、国民がキリスト教のようなひとつの教義だけに頼ることなく、自国の利益優先に動く融通無碍さにもつながるのだろうと理解した。 第4次十字軍は歴史の授業ではけしからん的な描かれ方をしていたと記憶しているが、塩野七生さんの手にかかればさにあらず。エンリコ・ダンドロのリーダーシップとヴェネツィアの利益のために団結する姿は見ていて痛快。狙われたビザンツ帝国とヴェネツィアにいいように利用されたフランスの騎士たちが滑稽にも見える。 塩野七生さんの本はこれまで1人にフォーカスした本を読んできたが、このアプローチはおもしろい。元首がいくら有能でも息子に譲ることなくあっさり死ぬ。ヒーローが様々な形で現れて、読んでいてまったく飽きがこない。
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「ローマ人の物語」に比べて、導入時はあまりページを繰る手が進まなかった。アッチラやロンゴバルトに追いやられながら沼沢地帯に住まざるおえなかった彼ら。だが、そこからがすごかった。基本戦略を経済第一に置き、海を縦横無尽に飛び回る逞しい姿が描かれていて、話しに没入する。飛躍の戦略を作っ...
「ローマ人の物語」に比べて、導入時はあまりページを繰る手が進まなかった。アッチラやロンゴバルトに追いやられながら沼沢地帯に住まざるおえなかった彼ら。だが、そこからがすごかった。基本戦略を経済第一に置き、海を縦横無尽に飛び回る逞しい姿が描かれていて、話しに没入する。飛躍の戦略を作ったピエトロ・オルセオロ、そしてラテン帝国の産みの親、エンリコ・ダンドロ。この二人の元首がベネチア共和国を強国に押し上げたということを学ばせてもらった。興奮冷めやらぬうちに2巻へと進みたい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
いつか読みたいと思っていたシリーズ。 ヴェネツィアの成り立ちから、船の発達、第4次十字軍。歴史の合間にヴェネツィア特有の事象の説明があり、また歴史へ。水の都として今も残るヴェネツィアの歴史が巧みに紐解かれていている。
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