- 新品
- 書籍
- 新書
- 1226-30-01
疾走する精神 「今、ここ」から始まる思想 中公新書
770円
獲得ポイント7P
在庫なし
発送時期 1~5日以内に発送
商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
| 発売年月日 | 2009/05/23 |
| JAN | 9784121020031 |
- 書籍
- 新書
疾走する精神
商品が入荷した店舗:店
店頭で購入可能な商品の入荷情報となります
ご来店の際には売り切れの場合もございます
オンラインストア上の価格と店頭価格は異なります
お電話やお問い合わせフォームでの在庫確認、お客様宅への発送やお取り置き・お取り寄せは行っておりません
値下げ前価格について
本価格は現中古販売価格の「値下げ前価格」となります。
直近約1か月間、値下げ前価格での販売実績があるものだけ表示しております。
疾走する精神
¥770
在庫なし
商品レビュー
3.8
11件のお客様レビュー
本書は脳科学者の茂木健一郎氏が雑誌「中央公論」に連載したエッセイを纏めた書籍である。そのタイトル「新・森の生活-多様性を科学する」の下に、様々なテーマについて筆者の考えを述べていくものである。私の様な中途半端な学しか持ち合わせない人間にとっては、一つ一つのテーマに対し、如何に人間...
本書は脳科学者の茂木健一郎氏が雑誌「中央公論」に連載したエッセイを纏めた書籍である。そのタイトル「新・森の生活-多様性を科学する」の下に、様々なテーマについて筆者の考えを述べていくものである。私の様な中途半端な学しか持ち合わせない人間にとっては、一つ一つのテーマに対し、如何に人間が深く考える事が可能であるかをまざまざと見せつけられるようなものであるが、実に納得のいく考え方に、読み手の私の頭の中のモヤモヤがまるで霧が晴れるかの様にクリアになっていく。その根底にあるのはやはり人間の脳の構造であり、それが生きている間、偶然の重なり合いにより常に変化をしていくという事実である。読んでいる私の中で、いつの間にか筆者と同じ様に、次の展開や結果を共に考えている様な錯覚を覚える。 私が幼少期の頃によくぼんやり考え、長年謎だと想っていた事がある。今私に見えている風景を織りなす色は、他人には何色に見えているのだろうか。私が緑色だと想っている色は、実は「私以外」の人間にとっては、全く別の色に見えているのではないか。何故なら私の目は日本人にしては茶色過ぎたから、よく友人から揶揄われていた。人とは違う目の色ならきっと見えている色も違うのだろうと思ったのだ。青々とした木々に美しさを感じたり、夏の夕方に鳴くヒグラシの声の美しさ、もう少し現代的にテレビから聞こえてくる歌手の歌声すらも、私と私以外の人では違ったものに聞こえているのではないか。こんな思いが頭の中をぐるぐると巡っていたものだ。結局見ているものは私の目から入った情報だし、目を閉じれば、普段は気にしないような音が耳から入ってくる。そして鼻からは雨が降った後の土の匂い。全て外部から入ってくるもの、色や音や匂いを「私が思うそれ」と決めているのは、間違いなく私の意識であり、脳の中の解釈だ。頭の形も脳も完全に同じ人間などいないのだから、他者は全く違う解釈と認識をしているだろうと、ずっと考えていた。そして美しい、心地よい、楽しいと感じる沸点の様なものが、人それぞれ違うのは、きっとそうした頭の中の解釈し理解する構造がそれぞれ違うからだと思っている。現在進行形で記載するのは、未だそうやって自分の目に映る美しい花や空の色を見ながら、どこかいつも、隣で見ている人との感覚の違いを意識してしまう事があるからだ。 医学の発展と技術の進化により、脳の構造が明らかになった今も、そうした人間の意識、特に行動や感情に結びつくプロセスが全て明らかになっているわけではない。それが機械的になされる事ならば、人間はいつも同じ行動しかとれない。実際は私が美しいと感じる花を見た後の、同じものを見た人々の反応や、その行動に何一つ完全に一致するものなどない。人々の次の行動を完全予測することは不可能であり、その行動パターンは無限大だからだ。それは翻って自分の行動と未来に無限の可能性を与えていると思う。私が今この書籍を読んで次にどの様な行動をとるか(今はこうして感想、というよりも今頭に思い浮かんだ事をただ書き連ねるだけだが)、誰1人予測出来ないし(何を書くかまでは)、私ですら理解できていない行動かもしれない。私が明日会社を辞めて独立するかもしれないし、相変わらず同じ机に向かっているかもしれない。未来を作っているのは間違いなく自分自身であり、人々が言う成功か失敗かなどは私以外に判定しようがない事も知っている。 そんな私の頭の中をぐるぐる引っ掻き回す一冊だ。
Posted by 
偶有性の海に飛び込めというメッセージが心に響いた。 持続可能性の中にある多様性を保つことが、これからの世界を形作っていくために大事だとあった。 真·善·美に通じる本物の知性を持って、グローバル化するインターネット社会にうまくのっていきたいと思った。
Posted by 
「グローバリズム」「無限」「アカデミズム」「多世界解釈」「音楽」など、20のテーマについてのエッセイです。 われわれを取り巻く世界は、たえまなく変化しつづけており、無限の多様性に満ちています。われわれの脳は、こうした世界からやってくる情報の海のなかを泳ぎわたっており、こうした世...
「グローバリズム」「無限」「アカデミズム」「多世界解釈」「音楽」など、20のテーマについてのエッセイです。 われわれを取り巻く世界は、たえまなく変化しつづけており、無限の多様性に満ちています。われわれの脳は、こうした世界からやってくる情報の海のなかを泳ぎわたっており、こうした世界のかぎりない豊饒性をあじわうことが大きな喜びであることはたしかでしょう。本書で著者が説いているのは、固定したものの見かたにとらわれることなく、豊饒な世界を駆け抜ける「疾走する精神」のありようです。 ただし、たえず変化しつづける世界のなかで、どこまでも自己を拡散させて自己を見うしなってしまってもいけないと著者は考えます。贅沢な「源泉かけ流しの温泉」のような情報の海のなかで出会われるさまざまな知の萌芽を凝縮し、あたらしいものを生み出すことに努めなければなりません。そうした経験のありようを教えてくれるのが、優れた芸術だと著者はいいます。優れた芸術に触れることは「絶対」的なものを経験することであり、そうした経験はたえず新しいものへと移っていく宇宙のなかで結晶化された「奇跡」のようなものだと述べられています。 こうした著者の議論に対して、脳や宇宙についての恣意的なイメージを振り撒いているだけだと批判する向きもあるかもしれません。ただ個人的には、人間の精神のポジティヴなイメージをえがき出すエッセイとしておもしろく読みました。
Posted by 
