リスクにあなたは騙される 「恐怖」を操る論理

ダンガードナー【著】, 田淵健太【訳】

• 販売会社／発売会社: 早川書房
• 発売年月日: 2009/05/23
• JAN: 9784152090362

商品レビュー

2019/05/21

人間のリスク認識が原始狩猟生活時代に発達した認識能力に依存していること
アメリカにおいて、いかに人が原始時代のリスク認識能力のまま、現代のリスクを評価していること
例：係留規則、典型的なものに関する規則、実例規則（＝利用可能性ヒューリスティック）、良い・悪い規則
そのために、マスコミが報道する特殊な事態のリスクを重視し、本当に人間を殺している因子を正当に評価しないこと
恐怖を煽ることで儲ける人はいるが、恐怖を否定することで得をする人はあまりいないこと
リスクの過大視で稼ぐ人々の実例（犯罪、発がん性物質、テロ）
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全てアメリカの話だが、他の国では取り上げるリスク要因が異なるだけで、似たような事態は起きているよね。

2018/11/12

恐怖を使って如何に人をミスリードに導くかが良く分かる本。
様々な観点から詳しく検証されており、また機会を見つけて再読しようと思う。特に化学薬品のところは、また気になると思われる。

2018/10/08

人間はなぜこうも、リスクというものを正しく認識できないのかということを、認知心理学を切り口にした本．9/11同時多発テロ、エイズ、鳥インフルエンザ、核戦争、などの実例を基に、それに対する人々の反応が実際の発生可能性から考えるとあまりにも過剰であることが、これでもかと書かれている．正直冗長である．しかしながら、現在福島原発の事故の後、周辺で生産された農産物の風評などの本質的な原因はすべてここに書かれている．ある意味、人間はそういう風に行動してしまうこまった生き物であるということであろう。