商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2009/04/22 |
JAN | 9784103003137 |
- 書籍
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恋細工
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恋細工
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商品レビュー
3.9
33件のお客様レビュー
錺職「椋屋」の娘、お凛の職人としての意地と、 恋の物語。 義兄で四代目の宇一の遺言により、跡目として五代目を 選ばざるをえなくなったお凛。 さらに、宇一の遺志で迎え入れた天才肌の職人、 時蔵の周囲を拒むような言動にも、頭を悩ませる。 だが、老中の水野や、鳥居の掲げる改革で、...
錺職「椋屋」の娘、お凛の職人としての意地と、 恋の物語。 義兄で四代目の宇一の遺言により、跡目として五代目を 選ばざるをえなくなったお凛。 さらに、宇一の遺志で迎え入れた天才肌の職人、 時蔵の周囲を拒むような言動にも、頭を悩ませる。 だが、老中の水野や、鳥居の掲げる改革で、奢侈禁止令が度重なるにつれ、錺職として存続することが危うくなる中で、 お凛らは、起死回生の一手をうつのだが…。 時蔵のキャラはともかくとして、お凛を取り巻く、千賀や、同心の青木、頭の留五郎など、相変わらず、魅力にあふれた登場人物ばかりだ。 特に、お凛とお千賀の、最初から最後まで、変わることのない、強いつながり、お互いを思いやるやり取りが、 清涼剤となった。
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本当に面白かったです。 江戸の頃の時代背景 銀細工の話し 職人と、商人の時代背景 男女の話と 読み応えがありました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「技や意匠をいくら精進しても、独りよがりでは優しい品にはならないと」四代目が語る。はっとさせられる、”やさしさ”を持った櫛、簪とは。 錺職人といえば、「必殺」しか知らなかったけど、当然、師匠/弟子があり、老舗がある。頭領は男性しか襲名できない為、跡目相続をめぐる争いで、四代目が立てた奇策が、お見事。というしかない。 最後は、予想外の展開となったけど、事件が起きなければ跡目争いは分裂するかも、揶揄する。 「時蔵は職人ではない」とお凛さんが語る通り、五代目は無理だと思う。お凛さんが前面に出るしかないのか。それはそれで、大変だ。 幕府の天保の改革と、江戸町民の活力。町民の熱い勢いのようなものを感じる。故に幕末なのかもしれないけれど。 最後に、秋田の工芸品に秋田銀線細工というものがある。始まりは、秋田藩主・佐竹家とも言われている。数百年前の香炉が残っているかどうかは分からないけれども、まるで、物語が現代に続いているようです。時蔵、お凛さん、そして最後に江戸に修業に来た七郎らが繋いだ技術が伝統となって、いま私たちが目にしているのかもしれない。
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