商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 小学館 |
発売年月日 | 2009/04/22 |
JAN | 9784094511291 |
- 書籍
- 文庫
RIGHT×LIGHT(6)
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第1部の総括的なまとめと新章への橋渡し
前巻のあとがきに「日常、ラヴコメ中心の内容になる」とあって、本巻でもそう書かれていた……が、ガガガ、一言言いたい。 「太平洋横断飛行なんて日常じゃねー、その前に飛行機に乗るってアリッサ、パスポート持ってんの?あと、思ったほどラヴコメじゃねー」 いや、確かにこれまでのよ...
前巻のあとがきに「日常、ラヴコメ中心の内容になる」とあって、本巻でもそう書かれていた……が、ガガガ、一言言いたい。 「太平洋横断飛行なんて日常じゃねー、その前に飛行機に乗るってアリッサ、パスポート持ってんの?あと、思ったほどラヴコメじゃねー」 いや、確かにこれまでのようなバトルは無いし不穏な動きもほとんど無いので騙されたとは思っていない。単に期待していたものと少し違ったことへの細やかな抵抗である(狭量でスマン)。 第3巻で登場、アリッサとの深い関わりを経て特別な友人関係となった美澄透子の「その後」を軸に、これまでを振り返るような、足跡を辿るような前半は、後半への布石を相応に含んでいるとはいえ少々冗長に感じた。ただし、それだけ今回のテーマが容易ならざる事柄だとも言える。誰のために行動するのか、誰のために生きるのかという、一見簡単そうで難しい問題である。自分の意志に忠実か八方美人か。また、例えるなら、このままなら70~80点は確実に取れるが100点は絶対に取れない、片や100点が取れるチャンスはあるが、同じ確率で0点になる危険もある。あるいは(無粋だが)、手元の1万円がそのままなら減りはしないが増えもしない、これを10万円にする方法があるが一文無しになる覚悟もしなくてはならない。どっちを選ぶ?ということも同時に問われている。これは難しい。ある意味答えが無い、というか1つではない。決して日和見ではないが、現実的にはその時々で最善と思われる、そう思える選択をしていくことになろう。だからアリッサも透子の元にメロスもビックリの使命感で駆け付けながら自分の考えを押し付けるのではなく、あくまで透子自身が導き出す後悔の無い選択、つまり誰のために生きるのか、生きたいのかを判断するための手助けに留まっているのである。ここで同時にアリッサの精神的な成長も描いているのだが、アリッサはしきり啓介のおかげだと述べている。これに対し啓介は今回「ある事」が原因でさほど活躍していない。逆にアリッサから触発されて今まで逃げ腰だった「ある事」に立ち向かう決意を固めて次巻へ続く流れである。ここにも誰のための選択かを問う深みのある秀逸な演出がなされている。実は少し諦めかけていたらしい友月の想いも呼び起こされて迎える新章では、この友月の《家》が大きく絡んでくるようなので、どういった展開を迎えるのか今から楽しみである。しかし、もう少し学園パートとかがあって嬉し恥ずかしドキドキ展開があると思ったんだけどなぁ。あ、そー言えば何気にウルトさん(夢オチの「罰」にはやられたよ)の表記が【伯母】に直ってたな。
DSK