商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 角川書店/角川グループパブリッシング |
発売年月日 | 2009/02/24 |
JAN | 9784043938018 |
- 書籍
- 文庫
ノスタルジア
商品が入荷した店舗:店
店頭で購入可能な商品の入荷情報となります
ご来店の際には売り切れの場合もございます
お客様宅への発送や電話でのお取り置き・お取り寄せは行っておりません
ノスタルジア
¥481
在庫なし
商品レビュー
4.3
17件のお客様レビュー
夜の町は深海のようだ。 主人公の檜山や、奇病を患った矢鳴、人を信じられないキューピーさん。それぞれが、心のどこかに冷たく突き放しているそれこそ深海のような過去や悩みを抱えている。それらは、わたしたちにも分かると共感できるような些末なものだ。でも、抱えてる本人にしてはこころの大半を...
夜の町は深海のようだ。 主人公の檜山や、奇病を患った矢鳴、人を信じられないキューピーさん。それぞれが、心のどこかに冷たく突き放しているそれこそ深海のような過去や悩みを抱えている。それらは、わたしたちにも分かると共感できるような些末なものだ。でも、抱えてる本人にしてはこころの大半を支配している大きなものだと思う。 個人的には、キューピーさんの人を信じられない原因が、わたしにも似たような経験があったので共感できた。 矢鳴の肉体が無くなっていってしまうたびに、なんだかおぞましく、寂しい気持ちになった。人が一人いなくなってもなにも変わらない日常がなんだか、ひどく悲観的に思えた。ただ、それでもたまに思い出してくれる人がいるなら幸せなことだと思えた。 他に2編の短編もとてもおもしろかった。どれも、読んだあとに人との関わりを考えさせられた。構成やストーリー性もうまい。しかし、この作者の本を他にみたことがないので、書くの辞めてしまったのかな?
Posted by
青春文学大賞って今は無きコンテストで大賞だった本です。 この本は自分が20才の時に出会い、 初めて自分でまともに買った本だと思います。 当時筆者の埜田杳さんも二十歳だったことにも驚いて こんな文章かける人がこの年でいるんだなーという印象でした。 主人公の男の子とそのク...
青春文学大賞って今は無きコンテストで大賞だった本です。 この本は自分が20才の時に出会い、 初めて自分でまともに買った本だと思います。 当時筆者の埜田杳さんも二十歳だったことにも驚いて こんな文章かける人がこの年でいるんだなーという印象でした。 主人公の男の子とそのクラスメイトの男の子と女の子。 特に親しいわけでもなく、帰りが一緒だったら駅までは一緒に歩く位の ゆるい関係の3人。 「あれ」と呼ばれるファンタジーな病気にかかってしまう以外は いたって普通の作品です。 当時は「セカちゅう読んで感動した!!」って笑顔で勧めてくる奴に読んで欲しい。 と勧めていたけど、 今言うなら「桐島、部活やめるってよ」 見て面白いと思える人にはお薦めです。 学生時代そんな明確な青春時代を送ってこなかった人、 夜ただなんとなくだけど、眠れなかった人、 とかなどもオススメです。 作中の人と人との関係があまりにも薄いけど、 きっとそれくらいの方が上手くいくんだろうなって思わせてくれた作品。 あと死って概念が泣くためのツールに成り下がってると思わせてくれた作品。
Posted by
それだけでは本当に些末なもの。 けれど振り返れば一つも零してしまいたくないもの。おもいでとは、そんなものなんだろうとおもいます。 けれど忘れてしまう、その悲しみと悔しさと愛しさ。それがノスタルジアなのだと感じました。 図書室でたまたま表紙に惹かれて手にとった本でしたが、近いう...
それだけでは本当に些末なもの。 けれど振り返れば一つも零してしまいたくないもの。おもいでとは、そんなものなんだろうとおもいます。 けれど忘れてしまう、その悲しみと悔しさと愛しさ。それがノスタルジアなのだと感じました。 図書室でたまたま表紙に惹かれて手にとった本でしたが、近いうちに購入しようとおもいます。手元におきたい本です。 高校生が終わりに近づいたいまだからこそ、これ程までに読後感が強く感じられたのだとおもいます。同年代に読んでもらいたいです。
Posted by