

商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 集英社 |
発売年月日 | 2009/02/19 |
JAN | 9784087464016 |
- 書籍
- 文庫
スクープ
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スクープ
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商品レビュー
3.5
69件のお客様レビュー
記者としての熱い思いや時には迷惑になりようなことも平気でするようなイメージとは真逆の取材方法をする布施さん。周りのキャラクターも相まっていっそう気だるさが際立つけど実績はすごい。 物語の展開も早く、基本的に布施さんベースで進んでいくので読んでいて混乱しない。 これを実写化するなら...
記者としての熱い思いや時には迷惑になりようなことも平気でするようなイメージとは真逆の取材方法をする布施さん。周りのキャラクターも相まっていっそう気だるさが際立つけど実績はすごい。 物語の展開も早く、基本的に布施さんベースで進んでいくので読んでいて混乱しない。 これを実写化するならどの俳優さんが良いのかな?とか考えながら読むのが楽しかった
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飄々として何を考えてるかわからなくて、本性が掴めない記者・布施京一が魅力的すぎる! 最初に刊行されたのが1997年ということを忘れて読んでいたので、途中で懐かしい!けど、あれ?いつの時代の小説?ってなりました。その時代のものが出てきた時だけそう思うだけで他は今読んでも普通に面白...
飄々として何を考えてるかわからなくて、本性が掴めない記者・布施京一が魅力的すぎる! 最初に刊行されたのが1997年ということを忘れて読んでいたので、途中で懐かしい!けど、あれ?いつの時代の小説?ってなりました。その時代のものが出てきた時だけそう思うだけで他は今読んでも普通に面白いです。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
基本的に「存命している日本人作家」の小説はほとんど読まないのだが、父親に勧められて手に取ったところ、想定外に面白くて1日で一気に読了。 乃木坂にあるテレビ局、TBNの報道局に所属する遊軍記者、布施京一が本作の主人公。出世欲は恐らくなく、記者らしいガツガツした勢いもない飄々とした布施は、独自の取材(と言うのも怪しいぐらい、仕事らしい仕事をしていないように見える)で次々とスクープをものにし、自身が所属する夜のニュース番組「ニュース・イレブン」に特ダネを提供し続ける。しかし、スクープ連発そのものには興味を示すようにも見えず、それを誇る雰囲気もない。何とも不思議な「マスコミの人」。 本作は短編集で、1作品は40ページ程度。最後の7作品目だけは70ページほどのボリュームがあるが、どの作品も30分あれば一気に読み切れる。短編ならではの登場人物や設定、背景の浅さはやむを得ないが、事件の端緒から発展、落着に至るまでのスピード感があり、どれも楽しい。 布施が本作の7つの短編で手に入れたスクープは、中堅俳優の麻薬使用現場、政治家の不正融資と女性タレントの殺人、台湾マフィアと中国人不良グループの大量検挙、女性タレントを殺した暴力団員の逮捕、郵政官僚と暴力団の癒着、ホステス殺人の容疑者逮捕、渋谷で薬物を売りさばく南米の麻薬グループの検挙と、どれも現実にありそうなものばかり。扱う題材にリアリティを持たせ、ドラマのようにスリリングに物語が展開するので、息つく間もなく最後まで持っていかれる。 布施を取り巻く人たちも個性的。警視庁捜査一課の黒田刑事、布施の上司にあたる鳩村デスク、ニュース・イレブンでダブルキャスターを務める鳥飼と香山、布施とは対照的にマヌケな三枚目を演じる新聞社の持田。脇を固める登場人物の造詣が深く、魅力的だからこそ、こういうジャンルの小説は面白くなる。 短編だけだと物足りないと思ったところ、続編となる『ヘッドライン』や『クローズアップ』は300ページ超の長編。短編でも長編でもどちらもいける、というシリーズは決して多くない。実は既に両作品とも読んでしまったのだが、続編に比べると黒田との関係は若干ギクシャクしている。やり取りする口調も、続編以降の布施に比べるとやや荒く、行動も危なっかしい。短い物語の中に起伏を起こすとなると、自然と口調や事件が荒っぽいものになってしまうのかもしれず、このシリーズはどちらかというと長編のほうが向いていると思われる。
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