商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 双葉社 |
発売年月日 | 2008/12/21 |
JAN | 9784575663631 |
- 書籍
- 文庫
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商品レビュー
4.1
12件のお客様レビュー
2008年に『土曜時代劇 浪花の華~緒方洪庵事件帳』(NHK)で放送があったのを思い出して。 放送当時、まだそこまで読書に熱心じゃなかったから、ドラマを観ただけで満足していた。本書を手に取った際も窪田正孝くん演じる主人公緒方 章(のちの洪庵)のヘタレっぷりが、まだ記憶の隅に残って...
2008年に『土曜時代劇 浪花の華~緒方洪庵事件帳』(NHK)で放送があったのを思い出して。 放送当時、まだそこまで読書に熱心じゃなかったから、ドラマを観ただけで満足していた。本書を手に取った際も窪田正孝くん演じる主人公緒方 章(のちの洪庵)のヘタレっぷりが、まだ記憶の隅に残っていた。(「武芸に劣る設定なのに何であんなにムキムキ⁉︎」ってツッコミも一緒に笑) 若き日の緒方洪庵(以下、章)が、大坂の町で巻き起こる難事件を謎の男装の麗人 左近とタッグを組んで挑むという謂わゆる推理もん。ドラマでは左近を栗山千明さんが演じられていたが頭がキレるところやアクションが本当にそのまんまで、栗山さんをイメージして読んでも違和感がなかった。 章も医学を志す身でありながら未だ武士の矜持を捨てきれずにいるところが、ドラマ同様見どころの一つになっている。その未熟さ故に「章くん」と呼びたくなるのも著者の計算の内か。(そしてこちらも「窪田くん=章くん」の図が出来上がっている笑) 武士の道理が通用しない大坂が舞台なのも個人的に好き。武家出身者がひょんな事からかの町に住み、なにわのあきんどや彼らの商売テク・マインドに戸惑い感化される図はコミカルだし、江戸とはまた違った面白さがある。 当初はおぼつかなさが目に余る章だったが、左近と行動を共にするにつれ大坂に愛着を持つようになる。将来は必ず大坂に戻ると宣言したのも、事件を一緒に追ってきた読者からしたら(史実関係なしに)当然の流れだった。 本書もドラマ同様、やはり一話完結型。計四話それぞれで事件が発生する。ストーリーも良いけれど、明らかになっていく左近の出自が一番興味深かったりする。 そのキーワードの一つが「難波宮」。「難波宮跡公園」は通っていた学校からそう遠くはないが、別段利用していた訳でもない。でもその三文字を目にした途端、懐かしさでみるみる心が穏やかになった。自分も二人みたいに余所者だが、同じくこの町への縁を感じていたいのかも。 推理もんとは言え、血も凍るような凶悪事件が軒を連ねている訳ではないから読みやすい。(いくら一話完結型でも、全話が猟奇殺人だったら身が持たん笑) それに読後こうして温かい気持ちになれたのは、章や左近、そして自分にとっても思い入れのある大坂(阪)に触れることが出来たからだと思う。 「緒方洪庵事件帳」はあと一作続く。 一文一文を踏みしめて、彼らを、変わりつつある大坂を、追っていきたい。 「走り出してしもたら、もう、迷たらあかんで」
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http://denki.txt-nifty.com/mitamond/2009/01/post-272e.html
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「緒方洪庵 浪速の事件簿」というシリーズ名だが、まだ、緒方洪庵が緒方章の時代のお話である。 ヤング洪庵さんはまだまだ若く頼りない。 浪速が舞台の時代小説は珍しく、地名にも馴染みが有り想像し易いのだがイマイチのめり込み度は小。 適塾の隣にトラウマがあるせいかなぁ・・・・
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