商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2008/11/10 |
JAN | 9784480424938 |
- 書籍
- 文庫
神も仏もありませぬ
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神も仏もありませぬ
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商品レビュー
3.9
21件のお客様レビュー
ちょっと今、しんどい思いをしているので、長編フィクションとか読む気分じゃなくて長年の積読本からふと手にとった本書、するする読めた。 「いつ死んでもいい、でも今日でなくていい」こういう境地にいつか辿り着くことができるのだろうか。
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なぜか分からないけど暖かくて泣きそうになる 納谷、納谷とか特に 同じような経験をしてきたわけでもないのに、佐野さんの死生観や故郷に対する気持ちには、ああ分かるなあと思ってしまう。不思議 自分の足りなさを認め恥ずかしげもなく晒してしまう正直さが、悟りを開いた仙人的ななにかにも...
なぜか分からないけど暖かくて泣きそうになる 納谷、納谷とか特に 同じような経験をしてきたわけでもないのに、佐野さんの死生観や故郷に対する気持ちには、ああ分かるなあと思ってしまう。不思議 自分の足りなさを認め恥ずかしげもなく晒してしまう正直さが、悟りを開いた仙人的ななにかにも見えるし、ただの子供にも見える 文章に現れる人柄まで好きになる
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
最初のページからどっきりする。 「あの失礼ですけどおいくつでいらっしゃいますか」 「はい、六十三ですよ」 答えた途端にまた 「あの失礼ですけどおいくつ?」 「六十三です」 「あーあ―六十三、そうですか、あの失礼ですけどおいくつ?」 八十八歳の母親との会話。 我が家ももうすぐそうなるだろう。 「いつ札幌に帰って来るの?」 「もう札幌に住んでるよ」 「もうずっと札幌?それはよかったね」 何度も繰り返した会話。 うんざりするかと思いきや、意外と優しくなれた自分にびっくりした。 ボケるかもしれない不安でキリキリするよりも、もうよけいな不安を感じないでニコニコと暮らせるのなら、それはそれでいいのではないかと思った。 日常生活に若干の不安はあるものの、ニコニコとちんまり座っている母を見て、負われた子が負う番だな、と。 身近な人を亡くし、その喪失を嘆きつつ、それでも時には大笑いなどしながら日々が過ぎていく無常。 年をとるというのは、こういうことか。 タイトルは「神も仏もありませぬ」だけれど、あったってもちろんいい。 神や仏があったって、結局人は死ぬのだ。 でも、ご機嫌に日々を送れるのなら、神も仏も、あってもなくてもどっちでもいいな、と無宗教の私は思う。 日々をご機嫌にというのは、いい思いばかりをしたいということではなく、あるがままを受け止めて、深く悩み苦しまないでいられたらという程度。 そんなふうに今の自分は考えていると、心の中で著者と語らいながら読み終えた。
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