商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | シンコーミュージックエンタテイメント |
発売年月日 | 2008/10/19 |
JAN | 9784401632398 |
- 書籍
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ヘロイン・ダイアリーズ
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ヘロイン・ダイアリーズ
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商品レビュー
3.5
2件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
この人、Nikkiはどこか底知れないというか、近づき難いイメージがあって、それが逆にこの日記を読みたくなった理由でもあるのですが、色んな点で興味深かったです。 まず、彼の子ども時代の心理状況。その頃の心の傷がその後の彼の人生に影を落としていくことになっていきます。 決して寂しいとか、人に駄々をこねたりしなかった子ども時代だったのだろうけれど、その分内面では「寂しくて、寂しくてどうしようもない」と言う心の叫びが聞こえそうでした。 父に捨てられてしまった自分、母もそう。自分はいらない人間だったんじゃないかと思い続けて成長し、Motley Crueの中心となってバンドを引っ張りながらも、心の空洞を埋めるようにドラッグやお酒、滅茶苦茶なパーティに溺れていくのも、「寂しさ」から逃れたいと思っていたんじゃないかと思います。 そして「母」への愛情と裏返しの憎しみで、女性に対して不信感を募らせていたことも読んでいて感じます。 基本的にとても素直というか、まんまな人なのかなと。 だから喧嘩する時も半端じゃないし、道を外れる行為も。 とことんやらないと済まないようですね。生い立ちから負の方向に突っ走っていた感があります。 常に冷静な自分も持っていて、だから立ち直れたともいえます。 そして育ててくれた祖母とその夫のトムの愛情がNikkiを現実の世界に繋ぎ止めてくれたのかなとも。 バンドメンバーとも色々ありましたが、私はこのバンドにMickがいてくれたことが本当に良かったと思います。 そしてみんな良い感じに「大人」になったと言うことでしょうか。 あれだけ、こじれてもまた一緒に仕事ができるというのは。 RATTのRobbinの話は切なかったですね。 とても仲が良かっただけに。 Robbinは本当に人から愛される存在だったんだなと・・。 誕生日、クリスマスと昔のNikkiは孤独な思いで過ごしていましたが、自身が父親になったことで、子どもたちから与えられる幸せを知って心が幸せで満たされているようにとれました。 子どもに自分と同じ思いをさせたくないという意思も感じます。 だからこそ、この赤裸々な日記を世に出そうとし、自分のようにドラッグで堕ちていく人間が一人でも救われるように、そして居場所を失った子どもたちに居場所を与えようと本の収益をチャリティに寄付することにしたのでしょう。 母との関係も修復し、そして当時一緒に滅茶苦茶してた人たちからもコメントを書いてもらえていることも彼のすごさですね。 どこか憎めないのは、やっぱりいつもそのまんまのNikkiだからかも。 素直なんでしょうね。 中毒になっている時ほど、「まだ中毒じゃない」とか「本気になれば止められる」と思うんですね。ドラッグ中毒者の様子が生々しくて。 そして繰り返す絶望感、妄想。これも実際に体験したことがないので、症状として興味深いです。 ドラッグの恐ろしさをひしひしと感じさせられます。
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1987年、世界的な成功を収めスターダムへの道を駆け上がっていたモトリー・クルー。 華々しい活躍とは裏腹な、そして毒々しいイメージの数倍上を行く、どぎつい舞台裏のストーリー。 この本は、バンドを牽引していたニッキー・シックスが当時つけていた日記を基にしたものである。 タイトル通り...
1987年、世界的な成功を収めスターダムへの道を駆け上がっていたモトリー・クルー。 華々しい活躍とは裏腹な、そして毒々しいイメージの数倍上を行く、どぎつい舞台裏のストーリー。 この本は、バンドを牽引していたニッキー・シックスが当時つけていた日記を基にしたものである。 タイトル通りのあらゆる中毒症状が生々しく書き連ねられ、依存者の実態を浮き彫りにしていく。 毎日のように次々と起こるクレイジーな出来事。 しかしそれは、あまりに破天荒すぎてファンタジーのようにも思えてくる。 そして時折挿まれる親類のエピソードが切ない。 相当に痛々しい話のはずだが、しかしサラッと読めてしまう。 ドラッグ手記だが、エンターテイメントとして楽しめた。
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