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男が女を盗む話 紫の上は「幸せ」だったのか 中公新書
924円
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
発売年月日 | 2008/09/25 |
JAN | 9784121019653 |
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男が女を盗む話
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商品レビュー
3.7
7件のお客様レビュー
なかなか面白いテーマを扱っているが、「光源氏の身勝手」や「紫の上の心境が語られていない」などの今となってはベタベタな記述が多く、月並み退屈この上ない。女を盗んだ男が「日常(秩序)」に帰っていく、などと言う指摘もつまらない。やはり研究者、やたらと理は組み立てているが、それはそれだけ...
なかなか面白いテーマを扱っているが、「光源氏の身勝手」や「紫の上の心境が語られていない」などの今となってはベタベタな記述が多く、月並み退屈この上ない。女を盗んだ男が「日常(秩序)」に帰っていく、などと言う指摘もつまらない。やはり研究者、やたらと理は組み立てているが、それはそれだけと言う感が否めない。また、天皇制などと言う言葉を安易に使って物語構造論を立てるなどの粗忽(錯誤?)も見える。P196に本著の主題がある。構造主義の虚無への頽落(そんなこと言ったら何でも、、、という)、とでも言いたくなるこの虚しさ。必死で源氏物語を読んでいるのだろうに、これだけか、、、このために時間を使っているのか、、これだけか、、、これがあなたの学問か?これがあなたの人生か?
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源氏物語において「光源氏が幼い紫の上を略奪するように連れて来た」というプロットは有名だが、同様の略奪婚は他の物語にも多い。元来、略奪婚は男性的ロマン(熱愛等)で粉飾されがちだが、この視点を反転させ、略奪される女性から見た場合は異なる解釈が可能になる。以上の観点から本書は叙述されている。◆かかる反転したモノの見方は興味深く、現実に起こる事象(著者は新潟女子監禁事件を引き合いに出すが)の解釈にも有益。また、源氏物語のテクストだけでなく、映画等の二次創作から説明する本書の手法は、判り易さという意味で有効だ。 もっとも、ラカン(?)の精神分析の道具だて(象徴界や現実界など)での説明・解釈は、その有効性がわからず、説得力を持つかどうかも不明。そもそも精神分析の手法を知らない者(まさに私)にとっては意味不明だし、その手法の有効性に依存するような説明はあまりいい方法とは思えないのだが…。 2008年刊行。著者は青山学院大学等非常勤講師。
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就職活動をする女子学生の多くがいま、専業主婦という夢を抱いているらしい。彼女たちはある意味社会の厳しさを知っているのかもしれないが、逆に男の収入に頼らざるを得ない不安定な職に憧れている。言いようによってはシンデレラ・ストーリーが好きなのだろう。少女漫画にもしばしば登場する「男が女を盗む」話型。いつまでも女性の一部に好ましく迎えられる。 この話型で有名なのは、誰もが名前だけでも知っている『源氏物語』。もしかしたら友達と「ねえねえ、誰が好き?」なんて会話をしたこともあるかもしれない。 わたしは『好きなタイプは六条御息所と葵の上。男はみんなすきでもないが、とにかく源氏だけは絶対に勘弁』派である。 そう。自己主張がはっきりしている(していた)人が好きなのである。その点、紫の上や浮舟には苛立ってしまうのだがそれはておき。 この本は珍しくも男性が『男が女を盗む話を好んできたお国柄は、実に男尊女卑思想にまみれていて、それに気付いてすらいない現代の人々もアカン!』というような 主張をしている。だいたい一言におさまってしまったが、まあ、引用している昔話も面白いので、ぜひ読んであげて欲しい。
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