商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 1965/07/10 |
JAN | 9784101063034 |
- 書籍
- 文庫
あした来る人
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商品レビュー
3.7
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九州でカジカの研究に打ち込んでいる曾根二郎(そね・じろう)は、研究の成果を出版するため、東京を訪れます。そこで彼は、実業家の梶大介(かじ・だいすけ)が運転する車と交通事故を起こしてしまい、そのことがきっかけで梶に金策を依頼することになります。 梶の娘の大貫八千代(おおぬき・やち...
九州でカジカの研究に打ち込んでいる曾根二郎(そね・じろう)は、研究の成果を出版するため、東京を訪れます。そこで彼は、実業家の梶大介(かじ・だいすけ)が運転する車と交通事故を起こしてしまい、そのことがきっかけで梶に金策を依頼することになります。 梶の娘の大貫八千代(おおぬき・やちよ)は、登山を趣味とする夫の大貫克平(おおぬき・かっぺい)との仲がうまくいかず、思い悩んでいました。克平は、服飾デザイナーの山名杏子(やまな・きょうこ)と知りあい、しだいに二人はおたがいに魅かれるようになっていきます。一方で八千代も、真摯な学究の曾根の態度に好意をいだき、夫との関係はますます冷えきったものとなります。 やがて杏子は、自分の店をもつことに協力してくれた庇護者である梶が、自分の愛する男の岳父であることを知り、絶望的な気持ちに陥ります。 物語の基軸となる梶の人物像が精彩を欠き、四人の主要な登場人物たちのことを見守るものわかりのよい人物といった役割以上の内面的な深みが見られないことに、やや怪訝な印象をいだいていたのですが、締めくくりのところで四人の登場人物たちの「あした」に梶が思いを馳せるところで、すこし腑に落ちたように思いました。どこか現実感の乏しいストーリーも、忙しく働きながら現実から遊離した梶が、若い四人のひたむきなすがたをどこか理想化してながめていることを反映しているのではないかという気もしています。
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今の時代の小説では無いです、後世に読み継がれる感じがしない。「大きな」小説では無いし、世相が反映する大衆小説だから猶更現在性の欠如が目立ってしまうかも。 全体的にゆったりした感じは捨てがたいんですけどね、当方からすれば。若者4人は皆良心的で、現在の小説では正直お目にかかれない何と...
今の時代の小説では無いです、後世に読み継がれる感じがしない。「大きな」小説では無いし、世相が反映する大衆小説だから猶更現在性の欠如が目立ってしまうかも。 全体的にゆったりした感じは捨てがたいんですけどね、当方からすれば。若者4人は皆良心的で、現在の小説では正直お目にかかれない何とも言えぬ品があると思われ。 しかし同時に読んでる同じ作家の本とテイストが酷似していて、どっちがどっちなのか分からなくなったりして。
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複数主人公制を取る井上文学の最高峰の一つ。恋愛純粋培養という独自の世界観で、梶の目を通して描かれた主人公達の恋愛模様を描く。読後感も極めて爽快。
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