商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 東京創元社 |
発売年月日 | 1971/09/27 |
JAN | 9784488645014 |
- 書籍
- 文庫
ブレーン・マシーン
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脳科学者の息子として生まれたジェームス・ホールデン。5歳の誕生日パーティの帰りに、両親の乗った車が何者かによって大破し、両親は殺される。しかし、ジェームスは両親の開発した機械によって、5歳にも関わらず青年並みの知能を得ていたため、逃げ出して自らの生活の構築を試みる。 話としては...
脳科学者の息子として生まれたジェームス・ホールデン。5歳の誕生日パーティの帰りに、両親の乗った車が何者かによって大破し、両親は殺される。しかし、ジェームスは両親の開発した機械によって、5歳にも関わらず青年並みの知能を得ていたため、逃げ出して自らの生活の構築を試みる。 話としては、終盤に近づくまでは、少年の冒険記として単純に楽しみながら読むことができる。しかし、カーター判事が出てきてからは、論理的では有るがちょっとつまらない展開に。 超天才少年ジェームズは、知能は有るが、ずるがしこい知恵は今ひとつという設定なのか、追われている身にも関わらず、自己をさらけ出してしまうきらいがあるため、常時ハラハラさせられてしまう。そこが本作の目的なのかもしれないが、もうちょっとうまくやるための仲間のようなものもあっても良かったかなと思う。 そのせいもあって、本来守らなければならない設定だと思われたところが、開示される展開になってしまうのは、なんかちょっとどうなんだろうか。 全体にストーリーはしっかりしているうえ、昔の小説ともあって、あまり複雑な展開はなく、非常に読み勧めやすい。その反面、昔の小説らしく、古臭い直訳風の翻訳にはやや辟易させられる。「そう、そのとおりですとも!」なんて言う少年がいるかいな。終盤のあたりは、作者としての理想郷を述べたかったのかもしれないが、くどいし意味が取りにくいし、訳も散々である。 もうすでに述べているが、展開もややいきあたりばったりな印象を受けるところがあり、逃亡するなり復讐するなり、読者と共有できる精神的な方向性が保てなかったという点は残念。 でもまあ、冒険小説として楽しめないわけではないので、幸運にも見つけられたSF読みの人は、是非一読を。
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