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他力本願 仕事で負けない7つの力
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 幻冬舎 |
発売年月日 | 2008/07/31 |
JAN | 9784344015388 |
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他力本願
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他力本願
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商品レビュー
3.6
9件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
P2で激怒したが気を取り直して攻殻を見て、うきうきしながら見た『イノセンス』で大激怒し続けることになったので、『スカイ・クロラ』は劇場に見に行かなかった。サブスクで見て、この映画は好きだと思った。 後に、押井塾なる後輩育成をやっていた時期があったと知った。『スカイ・クロラ』の終盤、ティーチャーが執拗に函南優一に弾丸を食らわせるシーンがある。それを知って、このシーンは非常に味わいが深くなった。 首輪がついているくらいのほうが面白い作品を作るというのが個人的な押井守評である。例外は『ビューティフル・ドリーマー』か。 野放しになるとやたらと噛みついたり壊したりする性が、ティーチャーのネチネチとした銃撃によく出ていると感じられたわけだ。 本書は『スカイ・クロラ』の宣伝本といえる。そもそも月刊誌の連載だったらしい。 著者自身が本書で自身をホラ吹きだと言っている。本編はホラのつもりで読むが吉。いいこと言ってる風で、矛盾してたりするので。 必読はエピローグ。押井守私家版『人間失格』といったところ。『スカイ・クロラ』製作までの人生を振り返った自伝である。
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『他力本願』 押井守 2008年 幻冬社 2008年公開のアニメ映画 『スカイ・クロラ』制作時の手順に沿って 押井守監督自らがそのノウハウを語った本。 エピローグでは唐突に押井監督の幼少から 『スカイ・クロラ』の話が持ち上がり、 別れた前妻との娘と再会するまでの 半生を綴った...
『他力本願』 押井守 2008年 幻冬社 2008年公開のアニメ映画 『スカイ・クロラ』制作時の手順に沿って 押井守監督自らがそのノウハウを語った本。 エピローグでは唐突に押井監督の幼少から 『スカイ・クロラ』の話が持ち上がり、 別れた前妻との娘と再会するまでの 半生を綴ったプチ自伝となっている。 アニメ映画のノウハウ、 そして押井監督自身について知れる。 相変わらず押井守が書く文章は読みやすい。 押井守監督といえば 『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』 『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』 『イノセンス』『立喰師列伝』などで知られる 日本アニメ界の巨匠だ。 その作風は観念的で、 厳かな雰囲気が漂う独特な世界観で知られている。 そのイメージもあって押井監督の現場は 「厳しい」と考えがちだが、 どうやら違うらしい。 押井監督は現場では決していばらず、 基本的にな現場まで来たら 冗談しか言わないらしい。 「監督がいた方が進む現場とその反対に 監督がいない方が進む現場がある。」 という考えを持ち、 ここに自分がいない方がうまくいくと思えば 用があるふりでもして席を外す。 監督があれこれ指示を出し、 ピリピリとした緊張感ある中で仕事をするよりも、 現場がうまく回り出すように 「場の空気を読める能力」が 映画監督に必要な能力だと語る。 誤解されがちなのは情熱的に振舞うことが 作品に必ずしも良い息吹を与えるのではない ことだとも言っている。 「僕自身はいつも淡々としている。 口には出さないが、心の中では 「ここ終わり。次はここだな」 「こっちもやらなくてはいけないな。面倒くさいな」 といったことを考えている。 いちいち現場で落ち込んだり、 はしゃいだりしない。 日々の仕事の中では達成感はほとんどない。 それを感じられるのは作品が完成した時くらい。 日々の労働の喜びなどというものもない。 だが、快適に仕事を進める努力はする。 嫌々やるのは良くないので、せめて楽しく、 楽をできるように考える。そういうことだ。 監督が不機嫌では、スタジオのムードも険悪になる。 監督が周囲を緊張させて、 プラスになることなど何もないと言っていい。」 以上、 あまりにも説得力がある考えだったので 長くなったが引用した。 これは映画監督だけでなく すべての仕事場に通ずるものがある。 重視すべきはあくまで「作品」のクオリティであり、 その過程は快適なものでなければならないのだ。 本書の少し長いエピローグにもある通り、 孤独な少年時代を過ごした押井監督の半生は、 まさに波瀾万丈であり、 多くの成功も失敗も体験した。 だからこそ自分一人の力だけで アニメーション作品を生み出すのではなく、 現場のスタッフ、そして若い人たちの意見も 積極に取り入れながら作品を作り続ける。 この本には仕事をする上で、 誰もが身につけておくべき思考が詰まっている。 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ ⚫︎目次情報⚫︎ プロローグ なぜ「今」、この映画を監督するのか? 第1章 対話力──「企画会議」でしゃべり倒して、作品の世界観を創り上げる。 第2章 妄想力──「ロケハン」でリアルな風景を肉体に刻み、画面の中に空気を生み出す。 第3章 構築力──肉体と小道具の細部までの設定が、「キャラクター」の性格と人生を描く。 第4章 意識力──偶然は起こらないアニメーション。すべて意図的に「演出」する。 第5章 提示力──「音響」は雄弁に、作品の本質を語る。 第6章 同胞力──「音楽」が映像と融合した時、作品はより輝く。 第7章 選択力──悩み抜いた果てに出会った、運命的な「声」。 エピローグ 「痛み」だらけの人生だった。 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
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映画公開に際してマーケティング量と売り上げは比例するという鈴木敏夫メソッド。 押井守も例にもれず関連本を山のように出したが、「スカイ・クロラ」に際して出したこの本は、3分の2は仕事論。 「スカイ・クロラ」以後アニメを撮らせてもらえなくなった押井守にとっては仕事論が主戦場になってい...
映画公開に際してマーケティング量と売り上げは比例するという鈴木敏夫メソッド。 押井守も例にもれず関連本を山のように出したが、「スカイ・クロラ」に際して出したこの本は、3分の2は仕事論。 「スカイ・クロラ」以後アニメを撮らせてもらえなくなった押井守にとっては仕事論が主戦場になっていたが、wikipediaを見ると本書がその皮切りになっている。 言論人としての押井守の先駆け的本だったのだ。 で、面白いのは後半3分の1。 若き日を回想する中で仕事論を浮かび上がらせるエッセイなのだが、今まで断片的に見聞きしていた内容が本人の筆で書かれているので、復習として最適だった。 特に最初の奥さんとの関係……。身につまされる……。
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