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国家の崩壊 新リベラル帝国主義と世界秩序
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 日本経済新聞出版社 |
発売年月日 | 2008/07/17 |
JAN | 9784532353155 |
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国家の崩壊
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商品レビュー
3.4
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※このレビューにはネタバレを含みます
ブレア政権で外交ブレーンとして辣腕を振るった著者。かなり難解な本であり,ローマ帝国以降の世界史や経済学,近代外交などあらゆる知識が総動員されている。 国家の状態を3種類に分類して議論が始まる。スーダンやソマリア,アフガニスタンなどの実質的に国家として統制されていない状態の国をプレ近代国家とし,ロシアや中国,インドなどを近代国家,そしてアメリカ,日本を初めとする西側先進諸国のポスト近代国家である。ポスト近代国家は,その存在を領土拡大や国益を目的としている段階である近代国家の次の段階として,現代の平和の均衡状態を維持するために世界平和への責任を積極的に担う国家群のことである。 そして,冷戦の終結に伴ない,核戦争の脅威が退いたと同時に,核兵器が近代国家へと拡散することが,国際社会における最大の脅威となっている。つまり,プレ近代国家は,世界の安全と平和に対しての責任を共有しておらず,場合によっては自らの信念を守るためには命まで犠牲にする人々さえもいる。現代において,国の正規軍同士が戦闘を行うような戦争が起きる可能性は極めて小さい。むしろ現代の軍事的な脅威は,こうしたプレ近代国家の一部狂信的な集団の手に核兵器や生物化学兵器が渡り,テロによって世界の安全が脅かされることである。 現代の世界において,国益を最大化することそのものを目的として外交を行うことは出来ないという。実際,国益にも増して外交戦略の目的や動機となり得るのは,国としてのアイデンティティであるという。つまり,自分の国は,どういう国なのか,どういう国でありたいのか,さらには世界がどういう世界であってほしいのかということを選択するための手段が外交なのである。既に,領土拡大や支配を目的とした外交政策は行われることはない時代であるが故に,武力行使つまり戦争を選択するにおいても,それはアイデンティティこそが最も重要な動機となる。しかしながら,それは政治家の個人的な信条などではなく,当然その国の国民の意思であるのである。第二次世界大戦終了と共に,そういう時代へと移行しているのである。 秩序ある世界に責任をあまり持たない不安定な小規模国家へ権力が再分配される。
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日本はアジアに対して大きな影響力を持っている。アメリカと比べた場合、軍事的に弱体なだけ。 かつて国際秩序は覇権もしくは均衡の上に成り立っていた。 新興国は苦労して手に入れた独立についての警戒心が強いから内政干渉を受け入れない。 アメリカの安全保障のもくてきはテロとの戦争と大量破壊...
日本はアジアに対して大きな影響力を持っている。アメリカと比べた場合、軍事的に弱体なだけ。 かつて国際秩序は覇権もしくは均衡の上に成り立っていた。 新興国は苦労して手に入れた独立についての警戒心が強いから内政干渉を受け入れない。 アメリカの安全保障のもくてきはテロとの戦争と大量破壊兵器拡散防止。 重要なのはアメリカが持つ戦争の経験。アメリカのみの国益というよるも人類全体の大義に従い、そのアイデンティティを確固たるものにした戦争経験と重ねて持つようになった革命の国アメリカという理念がアメリカの外交政策を他国と違うものにしている。
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『新しい中世』のモトになった本。細かいところで気になるのところがたくさんある。 多分、『新しい中世』を読んだほうが三つの圏域についてはよく分かると思う。
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