商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 編集工房ノア |
発売年月日 | 2008/06/01 |
JAN | 9784892711718 |
- 書籍
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希望よあなたに 塔和子詩選集
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希望よあなたに 塔和子詩選集
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2008年刊。 巻末の大岡信さんの解説より。 この詩集は、形式の上で人をあっといわせる斬新さはないし、特異な内容の詩集でもない。 第一、作者にとっては、「特異なもの」など、求める価値としては、最も低いランクにある。身のまわりの小さな生活空間以外にはほとんど出たこともない詩人の詩が、生きることの貴重さ、よろこび、その一期一会の感動を、より若い詩人たちの作よりもずっと正確に伝えてくることの「新しさ」。 (中略) 「自分の本質から沸く言葉で」書き続けた詩人であることを、これほど端的に示している事実はないと思う。 どの詩にも必ず命を刻みこんだ真剣さがあり、必ず何らかの読みどころがあり、どっきりさせられる生死の糾問者がここにいるという鮮烈な印象は変わらない。「変化がない」ということはそういう意味であって、退屈などというものの正反対の位置に立っているのが塔和子の詩である。凡百の詩人には成しあたわぬことなのである。 (以上抜粋) 最もよく知られていると思われる、作者の詩を抜粋します。 「胸の泉に」 かかわらなければ この愛しさを知るすべはなかった この親しさは湧かなかった この大らかな依存の安らいは得られなかった この甘い思いや さびしい思いも知らなかった (中略) ああ 何億の人がいようとも かかわらなければ路傍の人 私の胸の泉に 枯れ葉いちまいも 落としてはくれない 他にも素敵な詩がたくさんありました。 「弦楽器」「人の匂い」「花」「白桃」「しずく」「この両極の」「かずならぬ日に」「一条の光を」「泉」 もよかったです。
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雨が降ったり止んだりの日、塔和子さんの詩を読み返している。雨が地面にしみこむように、胸の泉に、澄明な一滴のしずくが落とされ、広がってゆくような、言葉の力。
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