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悲しみの収穫 ウクライナ大飢饉
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 恵雅堂出版 |
発売年月日 | 2007/04/01 |
JAN | 9784874300336 |
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悲しみの収穫 ウクライナ大飢饉
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悲しみの収穫 ウクライナ大飢饉
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商品レビュー
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1932年から1933年にかけて、ウクライナでは歴史的大飢饉があり、数百万人とも言われる犠牲者が出たという。 本書を手にするまで全く知らなかった。 この飢饉はホロドモールと呼ばれ、当時のソ連の最高指導者スターリンによって計画されたウクライナ人へのジェノサイドだという見方がされてい...
1932年から1933年にかけて、ウクライナでは歴史的大飢饉があり、数百万人とも言われる犠牲者が出たという。 本書を手にするまで全く知らなかった。 この飢饉はホロドモールと呼ばれ、当時のソ連の最高指導者スターリンによって計画されたウクライナ人へのジェノサイドだという見方がされている。まさに人為的な大飢饉。 ソ連の社会主義国家における、重工業産業への傾倒、外貨取得のための穀物の国有化、そして農業集団化(コルホーズ)。昔歴史の教科書で触った記憶が蘇る。 綿密な調査によりソ連の歴史背景や当時を知る人たちからの証言をまとめた本書を読むことで、ウクライナは、ロシアからあらゆる面で一方的ともいえる迫害を受けてきた歴史背景があったことを知るきっかけとなった。悲しすぎる。 今、現在ウクライナはロシアによる軍事的侵攻を受けているが、徹底抗戦し、決して諦めない姿勢を見せている。それは降伏したらどうなってしまうのかを歴史が教えてくれる。
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約600ページの分量は歴史本としては少ないようだが、1910年代から1930年代のウクライナ国家、国民が経験した壮絶な時代に光を当てて掘り下げており、 全体を通じて得られるまさに悲惨と言う言葉しか出てこない史実を後世に伝えている。 最後にある、訳者あとがきを読むだけでも中々の読...
約600ページの分量は歴史本としては少ないようだが、1910年代から1930年代のウクライナ国家、国民が経験した壮絶な時代に光を当てて掘り下げており、 全体を通じて得られるまさに悲惨と言う言葉しか出てこない史実を後世に伝えている。 最後にある、訳者あとがきを読むだけでも中々の読み応えがあり、まずここから読むといいと思う。 共産主義、社会主義の何が行けないのか? 虚偽の情報統制、富の分配を無視したモチベーションの低下、市民の反抗、市民への弾圧、壊滅的な飢饉を繰り返し、隠蔽。 「共産主義体制の下では、どこも同じように大飢饉が発生しているが、それはなぜなのか。『貧困と飢饉』の著者アマーティア・センによると、言論統制にその原因があるという。民主主義国家では、飢饉の不満はすぐ投票によって政治に反映され、また、自由なメディアがその危機を訴え、政府になんらかの対策を迫るのに対して、共産主義体制ではそれが出来ないと言うのである」。訳者は、初めから読む必要はない、まず15章の「子供たち」を読むべしと。1932-33年のウクライナ大飢饉の実態を読めと… 読むと本当に地獄絵図が広がっている。 スターリンはウクライナ民族の独立に強く反対していたようだが、著者はこの1932年を「飢饉テロ」とよんでいる。文化や言語まで抹殺しようとした証拠も… 共産主義体制の情報統制と虚偽のプロパガンダは、今まさに起きているロシアのウクライナ侵攻と同じである。 ウクライナは、約100年前に、ロシアから相当酷い扱いを受けていたのは事実であり、今回の侵攻に従えば更に酷い結末が予見されるであろうことは歴史が証明している。今回のロシア侵攻に対しては、戦わざるおえなかったのだろう。 著者は、イギリス生まれで外交官の経歴もあるソヴィエト史家のロバート・コンクエスト氏。訳者は、東京ロシア語学院講師の白石治郎氏。
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ヨーロッパの穀倉地帯ウクライナ。小麦の生産に適した土地で あったはずなのに、1932年から1933年にかけて、大規模な 飢饉が発生した。 ポロドモールと呼ばれる、スターリン政権下で計画的に行われ ウクライナ民族に対するジェノサイドである。 『毛沢東の大飢饉』もそうだが、共産圏...
ヨーロッパの穀倉地帯ウクライナ。小麦の生産に適した土地で あったはずなのに、1932年から1933年にかけて、大規模な 飢饉が発生した。 ポロドモールと呼ばれる、スターリン政権下で計画的に行われ ウクライナ民族に対するジェノサイドである。 『毛沢東の大飢饉』もそうだが、共産圏が行う「計画」っての はどうしてこうも杜撰なのか。 ウクライナ大飢饉については凶作も原因のひとつに挙げられ るのだろうが、豊作の年の収穫量を基準に食糧計画を立てて いれば党中央が行う穀物の徴発は破たんするはずだわ。 資料によっては400万人から1450万人が犠牲となったと 言われるウクライナ大飢饉の詳細を掘り出したのが本書 である。 「階級闘争だっ!」と言っては富農からすべてを奪い、「計画 的食糧生産だっ!」と言っては個人の農場を取り上げで 集団農場化する。そして、その度に生産性は低下する。 党中央が行う愚行に反抗する人々、厳しい食料徴発に不満 を抱く人々は弾圧され、強制移住が行われる。 唖然とするしかない。食べるものが何も残らないほどに収穫 物は奪い取られ、命を繋ぐために隠匿しようものなら更なる 刑罰が科せられる。 人々は家畜の死骸は勿論のこと、口に出来るものなら何でも 食べようとした。それは、人の死体でも同じだった。 翌年、撒くはずだった種籾まで奪うってなんだよ。どうやって 生きて行けというのか。 ナチス・ドイツが進行して来た時、ウクライナの人々が 歓迎したのも頷けるわ。 飢えて死を待つ。なんとも残酷な話、てんこ盛りで何度も 本を閉じた。 日本ではあまり知られていない出来事のせいか、翻訳が 読み難いのが難点。 このウクライナ大飢饉、ウクライナ議会はもとより、いくつかの国 で「ジェノサイド」として承認されている。日本は入っていません けど。
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