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武将列伝 戦国終末篇 新装版 文春文庫
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武将列伝 戦国終末篇 新装版 文春文庫

海音寺潮五郎(著者)

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武将列伝 戦国終末篇 新装版 文春文庫

806

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 文藝春秋
発売年月日 2008/06/09
JAN 9784167135560

武将列伝 戦国終末篇 新装版

¥806

商品レビュー

3

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2015/05/15
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このシリーズは、やっぱり結構面白い。 史料を綿密に調べてあるが、結局は「推察だから、どうにでも好きに解釈してよいのである」という言葉に集約される気がする。 どうしても、一番最初に読んだ本のイメージがつきがちだから、武将の本は出会いが重要だと思った。 立花宗茂も最初に上田秀人のを読んでたら、好きにならなかったかも。 でも、この巻は作者の好き嫌いが燗熟篇より顕著なので★3 特に、真田昌幸、石田三成の嫌われようがすごい。。。そして、加藤清正も最後に、師団長や知事クラスであろうと片づけられている。 もしかしたら、私がどちらかと言うと好意的な昌幸と清正が悪く言われているからかもだけど。。。昌幸は確かに腹黒い所はあるし、石田三成もずるいところはあると思う。でも、それぞれ今の人より自分の事だけでなく、家来や家族、主家の事を考えて一生懸命したことだと思うし、何より命をかけてしていることなのだから、命をかける勇気もない後世の私たちが言うのはどうかと思う。 黒田如水は、ダークヒーローなイメージだったが、祖父の代から心優しい家系で、人殺しをできるだけさけたというのが意外だった。 蒲生氏郷は、冬姫ででの出会いが初だけれど、ちょっとイメージダウンした。 軍律が厳しすぎて、少し融通が効かないイメージ。小さな事で人を殺しており、信長からの影響が大きいとしている。 幼少時に儒学和歌などを深く学んだことを後悔する手紙が残っているらしい。個人的に学問は無駄にならないと思うし、そんな事を悔いる時点で器が小さい。 会津に転封されて、田舎に飛ばされ、天下に望みなしという和歌を残しているが、それよりさらに北でも天下を望んだ政宗と比べると、やっぱり小さく感じる。(でも、新しい史実なのか、ネットでは子孫の詩と書いてあるので、微妙) 本人とは関係ないが、秀吉の大仏建立のために、大岩を運ぶ氏郷。途中に険しい坂があり、難渋した時に、氏郷は遊女を呼び、囃させた。男の人って馬鹿だねと思った。この時に同様に街中で石を引くときに、屋根の上に立って引いたらしく屋根がぼろぼろになったらしい。当時の庶民はかわいそうだったと書いてあって、確かにと思った。 政宗ともめた一揆退治の時に、3000の氏郷の軍の間を縫うように、1万の軍を配置した政宗。その脅していたづらしてやろう的な得意な感じが想像できてかわいい。さらに、一揆の城を攻め落とさず退陣する政宗を撃退しようと待ちうける氏郷。それを見越して、飄々とわき道を通って帰る政宗。面白い。どうみても、政宗の方が役者が一枚上に感じる。 前田利家の執り成しで、仲直りの機会を作られた二人。現れた政宗は朱色の鞘で長い脇差。著者曰く、何か不公平なことなどがあれば、成敗しくれると思ったか、演技でこれを持っていった方が平和に運ぶだろうと思ったかと書いてある。どちらにしても、戦国時代の武将の心意気はかっこいいなと思った。利家が「伊達殿はだてなおん仕立」というのに、「若年ものでござれば」と返したらしい。 同じ本に伊達政宗の項目もあるが、氏郷の項目はどちらかと言うと、政宗に振り回される氏郷で、政宗の魅力が伝わってしまった気がする。 政宗編は可もなく、不可もなく。 清正は、父親から頼まれた浅野幸長を救いに、兵糧が全くない普請途中の城に入って、救援を求める手紙がかっこいい。 「近日中にご加勢にお出でいただくことが出来ないとすれば、戦死するより外はないわけでありますが、それはそれで覚悟が出来ていますから、ご安心下さい。われわれは落城するについても、数日は必ず奮戦して的に損害をあたえるつもりでおります。」 後は、清正の河川の堤防が誉められている。

Posted by ブクログ

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