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地球最後のオイルショック 新潮選書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2008/05/23 |
JAN | 9784106036057 |
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地球最後のオイルショック
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地球最後のオイルショック
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商品レビュー
3.8
5件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
2008年刊行。著者は英国人ジャーナリスト、ドキュメントフィルム製作者。 オイルショックという語からは、狂乱物価にトイレットペーパー買占め、ネオンサインやテレビの深夜放送の休止。スタグフレーション、中東戦争。あるいはドル・オイル兌換制度などがイメージされるだろうか。 つまり、製造販売される石油の減少は、経済活動や経済システム、政治、外交、戦争の他、文化面まで及ぶ社会現象と言える。それは石油が現代社会に深く浸透して代替が効きにくい産物であるからというのは間違いなかろう。 他方で、石油とは過去の遺産である。 つまり再生産されない(少なくとも人類史のスパンで)産物であるから、使用し続ければいずれは枯渇する。 もっとも本書でいう「地球最後」はこの枯渇を意味するわけではない。 石油の持つ経済的意味合い、人類文明との関係性を考慮して、安価で石油が利用できなくなることによる社会的・経済的影響を指す(ちなみに60年代に比して現在の石油価格は高額だが、これですら安価と言えるレベルを意味する)。 これが「ピーク・オイル」と呼ばれるものだ。 そもそも、埋蔵石油の採掘は、埋蔵量が減って半分を超えたあたりで、年間の生産量が減少し、その減少幅は年々大きくなる。 これを英国北海油田で見ると、2000年頃がピーク、刊行時で30%ほど減少という現実にある。 元より新規油床の発見や掘削・採掘技術の進歩、オイルサンド等の非在来型石油採掘もなされているが、コスト増は明快な上、そもそも非OPEC産油国では生産量が既に峠を越した状況にあり、この「ピーク・オイル」は、いわゆる温室効果ガス削減問題よりも喫緊の課題だと著者は警告する。 それは石油が、電力だけでなく、食糧生産(肥料生産・灌漑設備や農機具の動力源)、石油精製製品(衣料、薬品、日常品など)、輸送用動力源として代替の効かない存在という点に強く関わっている。 各種データ(ただしこの点は石油メジャーやOPECが検討・公表しているデータの信憑性に疑義あるとのこと)から、識者の多くは、2010~30年の間に生産量のピークを迎えるという。 その後の供給減少の推移は判然としないが、他方、需要に関し、少なくとも新興国やアフリカ諸国のエネルギー使用量が増大するだろうし、また発電目的以外での石油使用量が減少するとは考えられない。 つまりブレトンウッズ体制崩壊後、ドル・オイル兌換体制確立で安定を保ってきた世界情勢が、経済面や食料関連に加え、外交・軍事面でも混乱し、不安定化するという脆弱性を抱えているのだ。 その一つの兆候が、英米系の石油メジャーの利権のなかったイラクに対する無理無理の戦争行為と、これによる長期的石油調達先の確保(事後状況を見れば失敗)という見立てである。 脱石油=再生可能エネルギーへのシフトチェンジが、例えばダボス会議など経済面でも喧しいが、その要因の一が、温室効果ガス削減のみならず、単純に石油調達の困難さを考慮した上でのビジネスモデルチェンジと見ているのであれば、日本企業、特に旧来型電力業界と重電産業界の腰の重さと既得業態維持の姿勢は評することすら値しないレベルなのかなとの感が生まれる。 とはいえ代替エネ。電力以外の石油代替を考慮すると、就中、バイオ燃料が持つ量的ポテンシャルの限界を見せつけられると、電力は石油以外。それ以外はバイオ燃料と石油の併せ技でいくしかないのかなとも。 ここで著者の究極の処方箋はできるだけ使うな(大量消費社会からの離脱か)というもの。身も蓋もないが、判り易いなぁ。 ところで、代替物のない航空機や船はどうしようか?。帆船。飛行船……。VR通信利用で、人は移動しないのを基本とする??。ここで、中国の、鉄道を基軸とした陸の一帯一路が、実は長期的視野に立った国際的交通網の支配・掌握?との妄想も生まれるところ。 なお、経済成長理論において、エネルギー投入量、あるいはエネルギーの効率性上昇の技術的革新が経済成長に及ぼす影響は、新古典派のソロー・スワンモデルでは説明できず、「ソロー残差」と呼ばれる実態との乖離を齎している。 これを超克した内生的成長モデルに注意すること。 イラク戦争関連叙述に関する補足。 何じゃかんじゃ言いながらも、米国政府の情報公開で、ある程度(批判的な叙述が可能なレベル)の概要の把握が可能になっている。 他方、わが国。M関連文書の改竄。さらには働き方改革国会と銘打っている中、M関係での対応方での激務と心理的?圧迫で自殺に追い込まれた官吏の国……。だめだこりゃ…。
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1年ぶりに読んでみた。ピーク・オイル説は日本のマスコミが殆ど取り扱わない話題。それがトンデモ説だからなのか、スポンサー(自動車、石油)に都合が悪い話だからなのか、もっと調べてこの説が信用するに足るものなのか否か確かめたい。
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[ 内容 ] 2010年代、世界の石油は枯渇に向かいはじめ、もう二度と増産はできない。 ピーク・アウトを越して何の対策も講じなければ、その衝撃はサブプライム問題の比ではない。 世界中で株価は暴落し、物価は高騰し、失業者は激増、アメリカ型経済モデルは崩壊するだろう。 豊富な資料と、...
[ 内容 ] 2010年代、世界の石油は枯渇に向かいはじめ、もう二度と増産はできない。 ピーク・アウトを越して何の対策も講じなければ、その衝撃はサブプライム問題の比ではない。 世界中で株価は暴落し、物価は高騰し、失業者は激増、アメリカ型経済モデルは崩壊するだろう。 豊富な資料と、世界の石油関係者170名あまりの取材をもとに書いた衝撃のレポート。 [ 目次 ] 第1章 ワシントン筋 第2章 危険な曲線 第3章 最悪な不足 第4章 気候変動よりも急を要する 第5章 ラスト・オイルショックの原理 第6章 石油メジャーの明日 第7章 OPECへの懐疑 第8章 かつて経験しなかった時代 第9章 無知なのか、怖いのか 第10章 国はどんな対策をとるべきか 第11章 わたしたちにできること [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
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