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鳩のなかの猫 ハヤカワ文庫
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鳩のなかの猫 ハヤカワ文庫

アガサ・クリスティ(著者), 橋本福夫(訳者)

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鳩のなかの猫 ハヤカワ文庫

683

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 早川書房
発売年月日 1978/01/15
JAN 9784150700294

鳩のなかの猫

¥683

商品レビュー

3.5

7件のお客様レビュー

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2010/05/28

クリスティーのポアロ…

クリスティーのポアロ物の一つです。英国のとある女子学園での射殺事件と、中東のとある小国で起きた革命と財宝の消失という二つの事件が同時並行的に進行します。二つの事件に全く相関はなさそうですが、ポアロの灰色の脳細胞がその関連を解き明かすというストーリーです。

文庫OFF

2010/05/28

「鳩のなかの猫」とい…

「鳩のなかの猫」というと女学園に紛れ込んだ凶悪殺人犯を思い浮かべるけれど…。中東の小国の宝石紛失事件と女学園の生徒からの依頼を結びつけるポワロの推理の過程も面白く読めます。

文庫OFF

2023/11/29

新訳版再読後投稿 物語は壮大に二つのパートにわかれている。  一つは革命が起きた中東の地ラマット。国王であるアリは信頼出来る友人のボブと国からの脱出を目論見ながら、王家に伝わる宝石をボブに託す。ボブは人知れず宝石を国外に持ち出す算段をつけて行動する。その後、革命に巻き込まれて彼...

新訳版再読後投稿 物語は壮大に二つのパートにわかれている。  一つは革命が起きた中東の地ラマット。国王であるアリは信頼出来る友人のボブと国からの脱出を目論見ながら、王家に伝わる宝石をボブに託す。ボブは人知れず宝石を国外に持ち出す算段をつけて行動する。その後、革命に巻き込まれて彼らは命を落とすが、肝心の宝石は行方知れずのまま。  一つはロンドン郊外にある名門女子校メドウバンク校。バルストロードは一代でメドウバンク校を立ち上げたやり手の校長。学校は倍率も高く王族等も通う。特徴的な教員が在籍しており、優秀な人達が多い。  今作はこの二つの側面が合わさって、サスペンスミステリーの様相を持つ。謎解きの中心はメドウバンク校での事件であり、ラマット国の革命はバックボーン的なイメージだが、彼の国から持ち出された宝石がとある理由からメドウバンク校に持ち込まれていると考えられる事が事件が発展する要因になる。  警部のケルシーやスパイのアダムも魅力的ではあるが、最大に貢献したのはジュリアという女学生であり、彼女が「マギンティ夫人は死んだ」に出てくるサマーヘイズ夫人の姪っ子でポアロの噂を聞いており、学校を抜け出して彼に相談にきた事、更には今までの事件からとある事実を推測し確信に触れている部分は優秀で、彼女がポアロに相談しなければ間違い無く事件は解決しなかっただろう。  人物として、校長であるオノリア・バロストロードはとても優秀な人物で、考え方や人の導き方、生き方がとても立派で、外国人として対面してきたポアロにも偏見などを持たずに相対している。また、元諜報部員のサットクリフ婦人も個性があり、彼女を捕まえれば事件は難なく解決だった訳だが、旅をしており終盤まで警察も協力要請出来なかった。メドウバンクはこの後とても難しい試練を進むが、バロストロード校長をはじめ困難に立ち向かう人物が魅力的に描写されていてきっと上手く立ち直るだろうと予測できる。  事件を整理した上で犯人は学校に潜入しており、必ず誰かに化けているはずで、ポアロは捜査として先生方の親まで調べ上げ捜査をする。ポアロ自体登場は終盤になるが必要な部分を効果的に調査し事件を真相へと導く。また、犯人判明した後もとある理由で読者は驚かさるわけだが、流石はクリスティ、一筋縄ではいかない仕掛けだ。物語の結び方も好きで、そういう結末もいいなあと感じた。国王が海外に持ち出そうと策略した巨額な宝石を巡るサスペンスミステリーだ。

Posted by ブクログ

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