商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | トランスビュー |
発売年月日 | 2008/02/25 |
JAN | 9784901510585 |
- 書籍
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空海の思想的展開の研究
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空海の思想的展開の研究
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商品レビュー
4.5
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日本各地にいわゆる「弘法大師伝説」が伝わる空海ですが、その生涯については、渡辺照宏・宮坂宥勝の『沙門空海』(ちくま学芸文庫)以来、空海の実像を解明する試みがなされており、高木訷元や武内孝善らの優れた伝記的研究がなされてきました。一方、空海の思想にかんしては、いまもなお時代を隔絶し...
日本各地にいわゆる「弘法大師伝説」が伝わる空海ですが、その生涯については、渡辺照宏・宮坂宥勝の『沙門空海』(ちくま学芸文庫)以来、空海の実像を解明する試みがなされており、高木訷元や武内孝善らの優れた伝記的研究がなされてきました。一方、空海の思想にかんしては、いまもなお時代を隔絶した天才としてのイメージがつきまとっています。 本書は、空海の同時代の学僧たちのテクストを広く渉猟し、それらと格闘することによってみずからの思想を形成してきた空海のすがたを明らかにする試みです。唐へわたる以前の空海については、三論宗と法相宗のあいだで戦わされていた「空有論争」に対する空海の関心をさぐり、そのことが唐における密教受容をありかたに影響をあたえたことが論じられています。さらに、その後の空海の思想における「法身説法」や「即身成仏」の教義を、南都仏教や最澄の日本天台との関係のなかに置きなおし、十住心思想の形成過程についてもくわしい論証が展開されています。 空海のみならず、日本や中国の仏教関係のテクストが数多く引用されており、わたくしにとってはかなりハードルの高い内容でしたが、それらについては斜め読みでもおおむね著者の議論をたどることは可能なように書かれています。かならずしも真言宗の宗乗の立場をとる読者だけでなく、空海の思想形成に関心のある読者にとっても、興味深く読める内容だと感じました。
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私には、その人のことが書かれている書物を徹底的にあまねく集めて読まないと気がすまない、という人が何人かいます。 通り一遍の思考ではまったく歯が立たないからこそ魅了され,何とかして理会したい。そんな謎に満ちた人物の中に、この本の、 空海(774~835)もいます。 この他にも、...
私には、その人のことが書かれている書物を徹底的にあまねく集めて読まないと気がすまない、という人が何人かいます。 通り一遍の思考ではまったく歯が立たないからこそ魅了され,何とかして理会したい。そんな謎に満ちた人物の中に、この本の、 空海(774~835)もいます。 この他にも、南方熊楠(1867~1941)や 西郷隆盛(1828~1877)それから、 石川三四郎(1876~1956)そして、 きだみのる(1895~1975)あと、 大杉栄(1885~1923)とか、 この間の、花森安冶(1911~1978)などがいますが、 目を日本の外に向けてみると、 シモーヌ・ヴェイユ(1909~1943)をはじめ、 シャルル・フーリエ(1772~1837)や、 ジャンリュック・ゴダール(1930~)それに、 ローザ・ルクセンブルグ(1871~1919)それから、サルバドール・ダリ(1904~1989)あるいは、 アンリー・ルソー(1844~1910)そしてそして、 ヴェルター・ベンヤミン(1892~1940)あと、 フランツ・カフカ(1883~1924)などがいます。 きちんとリストアップしたこともありませんから、今パーッと思い浮かべただけですので、本当はもっと沢山いるはずですが思い出せません。 これを関心を持って追跡しているという範疇まで広げると、300人近くに上るはずですが、この、好きで近づくというのとはまったく異なるのが先に挙げた方々で、中には難解極まりない超人もいて、この空海=弘法大師がまさにその人です。 こんな戯言を書き流したのは、この本があまりにも難解で、難解な空海を理解するために難解な解読を読んでどうするんだ、という気持ちになって凹んだからです。 再挑戦して後日また登場することになることでしょう。
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