商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
発売年月日 | 1974/06/25 |
JAN | 9784121003645 |
- 書籍
- 新書
佛教の思想
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佛教の思想
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仏教の思想的内容について解説がなされている本です。 第一編では、仏教の理論的な側面がとりあげられており、釈尊の原始仏教、中観、唯識があつかわれています。第ニ編では、仏教の実践的な側面がとりあげられており、戒律、輪廻と業、ヨーガ、禅があつかわれています。 編者の上山春平は「序説...
仏教の思想的内容について解説がなされている本です。 第一編では、仏教の理論的な側面がとりあげられており、釈尊の原始仏教、中観、唯識があつかわれています。第ニ編では、仏教の実践的な側面がとりあげられており、戒律、輪廻と業、ヨーガ、禅があつかわれています。 編者の上山春平は「序説」を担当していますが、生態学的なメタファーによって日本仏教の特色を論じているのが特徴的です。上山は親鸞の思想を、インドに発し中国を経由して日本に渡来した仏教思想の「極相」として解釈しようとしており、原始仏典を通して知られる釈尊の思想とは異なるところも多いと指摘しながらも、そこには「我執を去る」という共通の核心が見られるといいます。そして、仏教が日本という思想的風土にふさわしいかたちに変化した結果、仏教の核心が「自然法爾」として理解されるようになったと論じられています。仏教の思想は、まずインドという思想的風土のなかで、唯識思想という極相に到達し、中国に移植されることで臨済禅という極相に達し、さらに日本においても土着的な相貌をとるようになり、親鸞において極相に達したというのが、上山のえがく仏教思想の変遷過程です。 こうした上山の議論は、仏教思想と風土との関係を論じたものとして興味深く読みました。ただし本論の議論は、上山の議論とは独立に、仏教思想について簡潔な紹介として読むことができるものであり、上山のこうした見取り図にかならずしも同意できない読者にとっても仏教思想の入門書として有益な内容になっているのではないかと思います。
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