商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2008/02/28 |
JAN | 9784102157244 |
- 書籍
- 文庫
贖罪(下)
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贖罪(下)
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商品レビュー
4.6
30件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ブライオニー(主人公)を全然好きになれなかった。自愛と自己憐憫(作中何回かこの言葉出てくる)しか感じない、ある意味新鮮な主人公。セシーリアとロビーの一時の触れ合いがやけにリアル。感情の描写もリアル。贖罪と言ったってあくまで自己満足。共感を呼びやすそうな作品。
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下巻は各章の初めの一文字が特大で印字され、読者に何かの仕掛けがあることを匂わせる。事件から5年、ロビーは刑務所から戦地へ送られていた。セシーリアは家を出、看護婦になった18歳のブライオニーは己の罪を償うかのようにひたすら瀕死の傷病兵の看護に当たる。「決してあなたを宥さない」とい...
下巻は各章の初めの一文字が特大で印字され、読者に何かの仕掛けがあることを匂わせる。事件から5年、ロビーは刑務所から戦地へ送られていた。セシーリアは家を出、看護婦になった18歳のブライオニーは己の罪を償うかのようにひたすら瀕死の傷病兵の看護に当たる。「決してあなたを宥さない」という姉の怒りに怯えながら。 だが終盤、1995年に話が飛び、作家になった老ブライオニーがもたらすどんでん返しに読者は驚愕させられる。彼女の行動は「償い」と言えるのか。59年にも及ぶ重い罪悪感から逃げた卑怯者ではないのか。読み終わった時には皆しばし茫然とするだろう。イギリスを代表する作家イアン・マキューアンの技巧に富んだ構成は、「これぞ小説の醍醐味」と唸らせる読後感である。 (※改版により現在は全1巻に統合されている。第二部からが下巻に相当。) なお、これを映画化した「つぐない」も原作の雰囲気を損なわずブライオニーの罪悪感、緊張感に満ちた傑作。ぜひ見て頂きたいと思う。
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ひとつの罪があった。けれども恋人たちもいた。 原題 ATONEMENT 個人的には「贖罪」より、宗教観のない「償い」とか「罪滅し」のほうがしっくりきます。 かつて小説家が犯した罪は、小説による償いが可能か—— いわゆる作中作なんだけど、絶妙な設定とあまりにもみずみずしい(も...
ひとつの罪があった。けれども恋人たちもいた。 原題 ATONEMENT 個人的には「贖罪」より、宗教観のない「償い」とか「罪滅し」のほうがしっくりきます。 かつて小説家が犯した罪は、小説による償いが可能か—— いわゆる作中作なんだけど、絶妙な設定とあまりにもみずみずしい(もしくはなまなましい)文章が小説と現実の境を曖昧にしていて、ブライオニーの告白を聞いてもしばらく判然としない感じ、がいいです。 感性で引き起こされたことは、感性で償おうとするしかない、という試みの小説だと思うけど、やはりというか、償いは為し得ず・・・やるせないなぁ。
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