日本の「ダメ英語」を叩きなおす

平岡塾【著】

• 販売会社／発売会社: 主婦と生活社
• 発売年月日: 2008/02/25
• JAN: 9784391135404

商品レビュー

2018/03/05

私の高校時代から有名な英語専門塾。そんな有名塾があったなとふと思い出して、読んだ。日本語力がまず重要、文法を徹底的にという方針は個人的にも納得できる。とにかく宿題が多くそれをこなすのが大変なようなので、英語にそれだけ割く時間があって、動機があればペースメーカーとしてよい塾なんだと思う。

2018/01/02

　英語専門の中高生対象の塾「平岡塾」の講師？代表？の先生が、今の英語教育を批判し、英語の学習とはこうあるべきだ、だからうちの塾ではこういう教育をしている、ということを語った本。齋藤孝との対談や、平岡塾卒業生の大学教授などからの寄稿も含まれている。
　要するに教養主義で、文法をちゃんとやって基本例文をしっかり体で覚えて、古典も読めるし論理的に文を書いたり言ったりできる、そういう英語力を目指しましょう、という話。本文中でも放送大学の大石先生（おれも放送大学の講義をテレビで見たことあるが、すごいきれいなイギリス英語を話す先生。今は東大の先生）の話の中にもあるが中公新書、斎藤兆史先生の『英語達人列伝』なんかとすごく相性がいい本だと思う。
　まったく共感できたし、おれも基本的には同じ立場に立っているけど、やっぱりこの手の本は相手批判の時に熱が上がりすぎるのが、ちょっと嫌な感じがする。そもそもタイトルが「日本の『ダメ英語』」とか、勇ましすぎる。「ある出版社の中学一年生用の教科書に、ファスト・フード店で注文する会話が出ていました。使われている英語は、まったく型を無視した非標準の英語です。」(pp.109-10)も、どの教科書のことを言っているか分からないので何とも言えないけど、ちょっと言いすぎなんじゃないかと思う。"For here or to go?"とか、そういう表現のことだろうか。その割に、例えば「トランスクリプション」という活動の紹介の中で述べられている「インプットが成功すればアウトプットするのは易しいはず」(p.112)という記述は、この部分は字面だけ読めば言語習得論の見解とは違うのだから、誤解を招く。せめて「ちゃんと聞ければ書き出すのも簡単なはず」くらいにすべきだと思う（おれはそうも思わないけど）。大石先生が「母国語」を繰り返すのもがっかりだし…（別に言語学の本じゃないからどうでもいいのかもしれないけど）。
　あとは全く関係のないところで、「アメリカの占領政策は、基本原則、重点的施策、補助政策からなっていました。最後の補助政策は『Screen, Sport, Sex』の頭文字をとって3Sと言われます。」(p.122)というのは知らなかった。あとは卒業生でアメリカの大学で教鞭をとる斉藤淳という人の話は面白かったが、イェール大学のレヴィン総長の教養科目にこだわる意味とか(p.157)、「自分が直接経験しなかった痛みや喜びには、人間は恐ろしく鈍感なものです。言葉を学び、知識を身につけることは、文化や空間を超えて共感することのできる感受性を養うことであってほしい」(p.162)という話が印象的だった。(18/01/02）

2008/11/08

斎藤孝氏が帯を書いていたので。
私が中学生or高校生だったら平岡塾とSEGに通いたい。
小学生だったら斎藤メソッド。

my key word "古典"

3points
・英語力の土台は日本語による読書。
・英語を学ぶ目的　世界に役立つ人材になるため。
・音読、素読、質量転化

My Action
・おすすめリストから1冊選び、日本語・英語・音声トライアングルやってみる。
→選んだ本　マキャベリ　君主論