商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 彩流社 |
発売年月日 | 1982/09/01 |
JAN | 9784882020349 |
- 書籍
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十六の墓標(上)
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十六の墓標(上)
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商品レビュー
3.4
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山岳ベース事件などを起こした中心人物の一人、永田洋子氏の一人語り。 本人の見解には納得できない部分も多く、また若いとしかいいようがない感覚も多く見受けられ、16人(これがタイトルの由来)も殺害した人間の頭の中かと思うとやりきれなくもなります。 ヒロイックな部分もあります。 一方...
山岳ベース事件などを起こした中心人物の一人、永田洋子氏の一人語り。 本人の見解には納得できない部分も多く、また若いとしかいいようがない感覚も多く見受けられ、16人(これがタイトルの由来)も殺害した人間の頭の中かと思うとやりきれなくもなります。 ヒロイックな部分もあります。 一方で、極力誠実に出来事とその時の自分の思考を記そうとする姿勢は伝わってきて、教訓とすべき内容が多いとも感じました。
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連合赤軍のナンバー2・永田洋子の自叙伝。上巻は著者が左翼運動に参加するまでの生い立ちや、後に大量の死者を出す山岳アジトを設立するまでのいきさつがメインで、まだリンチシーンは無し。 ダイナマイトを調達したり銃砲店から銃を奪って指名手配になったり、テロリストとして過激な活動をする一...
連合赤軍のナンバー2・永田洋子の自叙伝。上巻は著者が左翼運動に参加するまでの生い立ちや、後に大量の死者を出す山岳アジトを設立するまでのいきさつがメインで、まだリンチシーンは無し。 ダイナマイトを調達したり銃砲店から銃を奪って指名手配になったり、テロリストとして過激な活動をする一方で、山岳アジトで飲み会を開催するなどわりとほのぼのとした場面もあったことが印象的。 何人かの連合赤軍関係者が著書を発表しているが、この作品は結構読みやすい方だと思った。左翼的な思想というより、その時その時で感じたことがストレートに書いてある感じなので、分かりやすかった。 ただ、著者の元夫曰く著者の話は客観性を欠いている事も多々あったらしいので、他の関係者の著作と読み比べる必要はあると思うが。 事件後、マスコミから「鬼婆」と呼ばれた著者だが、中絶手術を受ける時に夫から「中絶には立ち会ってやる」と言われてホロリとするなど、人間臭いシーンもある。
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日本という国にいながら、全く異なる法律や文化の組織を作る事ができる。オルグする事ができる。そして人間は、国家を横目に、その組織の論理を優先させる。その中では、脱落者に対する殺しすらも正当化されたのだ。革命左派や、連合赤軍のイデオロギーは、稚拙だ。永田洋子が、ドキドキしていた活動は...
日本という国にいながら、全く異なる法律や文化の組織を作る事ができる。オルグする事ができる。そして人間は、国家を横目に、その組織の論理を優先させる。その中では、脱落者に対する殺しすらも正当化されたのだ。革命左派や、連合赤軍のイデオロギーは、稚拙だ。永田洋子が、ドキドキしていた活動は、まるで学生のサークル活動のようなもので、全くイデオロギーを純化させ、見つめ直すような集団の中での洗練が為されないまま、目的が必要を生み、必要が手段を強制し、強制されるがまま、動いている。目的は正しいか?集団になると、この心変りは、組織の結成や規律、維持において致命的だ。従い、低い知識レベルで目的を設定してしまった集団は、その組織の強制の中で過ちを犯すのだ。悲しいが、そんな事を感じさせられた。
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