商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2007/12/06 |
JAN | 9784062143905 |
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作家、平野啓一郎氏の対談集です。ここで語られているのは本当に膨大な情報で、正直な話、ついていくのが本当に大変で、半分も理解できたかどうかは怪しいものですが、『現在』に至る様々な道筋が示されております。 作家、平野啓一郎氏の対談集です。20代の作家としてデビューした手の頃から31...
作家、平野啓一郎氏の対談集です。ここで語られているのは本当に膨大な情報で、正直な話、ついていくのが本当に大変で、半分も理解できたかどうかは怪しいものですが、『現在』に至る様々な道筋が示されております。 作家、平野啓一郎氏の対談集です。20代の作家としてデビューした手の頃から31歳当時の時までのものが収録されており、作家、平野啓一郎の『始まり』と『現在』を結ぶ鍵のような位置づけに当たるものだな、と考え読んでおりました。 扱われているテーマも、非常に多岐にわたっており、自身の文学的な出発点でもある三島由紀夫をはじめとした文学論に始まり、デビュー作であり、また芥川賞を受賞した『日蝕』にも扱われているカソリックにかかわる問題。これは同時期に読んでいた本が上祐史浩氏の告白手記だったので、余計に身につまされることになったオウム真理教を代表する『カルト』の問題。果ては演劇論。現代の性。さらにはインターネットビジネスと、一冊の本の中にこれでもか!といわんばかりに情報を詰め込んでいるので、その量と内容の濃密さに圧倒され、正直な話し、理解できたのは半分にも満たないのですが、「作家、平野啓一郎」の作品及び個人の来歴を知る上で、欠かすことの出来ないものであると思いました。 対談の相手も一人ひとりがこれまた魅力的な方ばかりで、日野啓三/古井由吉/島田雅彦/山折哲雄/菅野昭正/鐘下辰男/瀬戸内寂聴/高橋源一郎/横尾忠則/キム・ヨンス/青山真治/大江健三郎/近藤淳也――というラインナップで、一人ひとりとのやり取りがこれまたスリリングで、まさに『知的格闘技』といった色合いがすごく強かったです。特に瀬戸内寂聴氏と現代における『性』について語るときや、同郷出身の映像作家である青山真治氏との対談は自分の生まれ育った所に対して持っているアンビバレントな感情や、音楽や写真についても語られているところは読んでいて面白かったです。 さらに、ここ最近は平野氏の作品について駄文をつづっている以上、おこがましいことは百も承知で言いますが、僕はこの対談集を半分は『答えあわせ』のつもりで、もう半分は『平野啓一郎氏の個人史と文学的な精神史』として読んでいました。『答えあわせ』というのは今まで、平野氏の作品を読んでいて、自分の考えと平野氏がたとえば『葬送』にどれだけのものをこめたのか?ということを確認する、というをした結果、本当に散々な結果に終わり、2割あっていれば御の字という状態で終わりました。これについてはたぶんに反省の余地ありと。もしも仮に平野氏ご本人がこれをご覧になったのであれば、これは諒とされていただければな、ということを願ってやみません。 しかし、後者に関しては『あぁ、そういう経緯を経て作家、平野啓一郎は生まれたのか!』という箇所がいくつも散見され、現在に至る様々な『萌芽』があちこちに見られて『あぁ、ここの部分がアレに繋がっていくのか』というものも、読みながら感じておりました。本書が発行されてから、かなり年月が経っているので、『現在』の平野氏がどういったことを考え、日々、創作活動に励まれているか、それをぜひ知るためにも、続編を期待したいところでございます。
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こういうのを読むと純文学の人は大変だな、と思ってしまう。 それだけ期待をしてしまうのだけれど。 とりわけ、大江健三郎氏との対談だ興味深かった。小説家は、他者を如何に語れうるか。
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