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金融システムを考える ひとつの行政現場から
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 金融財政事情研究会/きんざい |
発売年月日 | 2007/12/13 |
JAN | 9784322111477 |
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金融システムを考える
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金融システムを考える
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商品レビュー
4
3件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
本作は、大蔵省から金融ビッグバンを経て金融庁で要職を務めた大森氏による業務日誌的論説集です。作品中でも述べている通り、何か一つのテーマを一貫して論じているのではなく、その都度その都度従事している法制の内容や意義、趣旨について行った寄稿や講演を集めたもの。また本作を編む段階でその時にどのようなことを考えていたか、また論文や寄稿とのつながりについても書いてあるので、筆者の想いや考えが伝わりやすくなっている。 なお内容は、金融ビッグバン一般、投資サービス法(今の金融商品販売法?)、証券取引法におけるエンフォースメント、銀証分離、上限利息制限と貸金業法の改正、破綻銀行の処理等々、おおよそ金融に関連しない方には殆ど興味も湧かないような内容かと思います笑 そんな本作ですが、へぇーとなったのはまさに官僚の気持ちや仕事ぶりが分かったことです。法律はそのものを見ると眠気を催す方が殆どだと思いますが、それだけ文字面にすると途端に現実世界からは乖離したものになってしまうかもしれません。しかし、当然ながら、法律の成立(改正)には背景や相応の事件があり、更に立法府(政治家)や業界団体への説明(時に説得)、隣接業界や法制との整合性を勘案し、時限がある中で必要な内容を織り込む。加えて言えば内容を規定した途端、監督責任が出来、きちんと取り締まらないとその不作為を訴えるというリスクも出てくる。そんな法律に魂を込めている現場が伝わってきました。 また、この行政官の向いている方向が国民、という点も少し感動しました。 作中に言及されている法律にいちいち目を通したわけではありませんが、迷ったらそれが国民の役に立つかと考えるそうです(言及箇所を失念しましたが)。貸金業法の改正と投資教育の拡充はややパターナリズムにすぎる気もしますし、いわゆる新自由主義の方々からすると、こんな過保護だから余分なコストが掛かるんだと言われそうですが、法律が何を守るための者かと言えば筆者は国民と言っているのですから、明快で分かりやすいし、支持したいと思います。 ・・・ 本作は以前読んだ『ドキュメント銀行 金融再編の20年史 1995-2015』で言及されていて気になって購入したものでした。 金融村では、金利を政策手段とする中央銀行に注目することが多いと思いますが、監督省庁たる金融庁の行政官の考えを知ることも非常に重要だと感じました。 同僚が逮捕されたり自殺したりする修羅場を経験し、仕事だと思っていた作為をもとに逮捕されるリスクを負う。そんな経験をしてきた筆者ですので、仕事は厳しそうです。でもこういう方と仕事をすると、まっとうかつ本質的な仕事ができそうで面白そうだなあとすこし感じました。書き方が率直ですが、行きすぎとか不躾に感じない文章でした。
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著者は有名官僚でいろいろな政策立案に携りながら、対外発信も多く著名な人。観念的な文書が多く理解が万全とは言えないが、勉強になる本。やや本筋ではなおようにも思われるが、貸金業法と関西での経験のところに結構力が入っているところが、お人柄か。
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当時、現役の金融庁職員だった著者が過去の雑誌への寄稿をまとめて、解説したもの。2003年から2007年のものがが対象。当時の文脈がいまいち分かっていないのと、著者の独特の文体もあって正直あまり読みやすいとは言えない。ただ、著者は間違いなく金融行政の中心にいた人なので個別の案件で調...
当時、現役の金融庁職員だった著者が過去の雑誌への寄稿をまとめて、解説したもの。2003年から2007年のものがが対象。当時の文脈がいまいち分かっていないのと、著者の独特の文体もあって正直あまり読みやすいとは言えない。ただ、著者は間違いなく金融行政の中心にいた人なので個別の案件で調べたいものが出てきたら、またみるかもしれない。特に興味深かった点は司法当局(裁判所、検察)に対する複雑な思いかな。民族系金融機関についての論稿も面白かった。ただ、やはり気になるのは、文章から何処と無く感じる上から目線。旧大蔵省の人間言われれば、まさにそうらしいとも言えるが。
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