商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
発売年月日 | 2007/11/25 |
JAN | 9784122049413 |
- 書籍
- 文庫
恋文
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商品レビュー
3.7
3件のお客様レビュー
魅力的なのは若さゆえの純粋でひたむきな恋心ではなく、むしろ複雑な心境を一寸のずれもなく伝えたいとする狂気的なまでもの熱量。 ーもう寝よう、清さんの夢が僕の寝床の中に来て居るかも知れないから。
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百間先生から将来妻となる清子へ宛てて書かれた恋文の数々。 独創的なラブレターは読んでいて楽しいが、彼女への思いが強すぎて、やや狂気を感じる部分もある。
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書簡集というものは、エセーよりもその作者の生活を除くようで、私を後ろめたい気持ちにさせる。 特に恋文など、後世読まれることを想定していないだろうから なおさらだろう。 文豪夏目漱石は、自信の手元に届いた手紙は全て処分していたらしい。しかし自分の出した手 紙の行方は、相手にしかわか...
書簡集というものは、エセーよりもその作者の生活を除くようで、私を後ろめたい気持ちにさせる。 特に恋文など、後世読まれることを想定していないだろうから なおさらだろう。 文豪夏目漱石は、自信の手元に届いた手紙は全て処分していたらしい。しかし自分の出した手 紙の行方は、相手にしかわからない。それは恐怖であり、また自身の感情を相手にゆだねるという快感でもある。だから手紙はすべからく恋文である。 内田先生の恋文は、情熱的であり、しかし独りよがりに徹しない。「読み手」を意識しながら、美しい文章を紡ぐ。 先生の感情が揺れ動くのは、手紙の相手、清から結婚を躊躇する返事が来た時だけ。(そしてその清の手紙に何が書かれているか私たちは知りえない。)その時、私達は初めて先生の本心に触れる。 これは一方方向の書簡集であり、また美しい恋愛小説でもある。
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