レイシズムの変貌 グローバル化がまねいた社会の人種化、文化の断片化

ミシェルヴィヴィオルカ【著】, 森千香子【訳】

• 販売会社／発売会社: 明石書店
• 発売年月日: 2007/11/15
• JAN: 9784750326665

商品レビュー

2016/11/17

科学的レイシズムの勢いはナチズムと共に頂点に達した。ナチスは医学、生物学、科学、遺伝学だけでなく、人類学、精神医学、歴史学、考古学、法学、人口学といったあらゆる地を動員して、人種思想の科学的根拠を確立しようとした。その目的は、（まずユダヤ人が想起されるが、ユダヤ人だけではない）人間を人種別に定義し、分類、判別、格付けすると同時に、アーリア人種の優越を主張し、歴史、文化、自然面での正当性を獲得することにあった。ナチスによる非人道的行為が確認されると、科学的レイシズムは消滅とはいわないまでも、正当性を失った。

2012/08/03

欧州を中心としたレイシズムのことがひと通り学べる入門書。
日本でも、極右組織などが現れ、レイシズムの問題が現れるようになってきている。レイシズムとは何なのか、歴史から学んで行かなければならない時だと思う。

2008/07/31

レイシズムの分析理論を簡単にまとめた後レイシズムの現在を論ずる。
著者はフランス人なのでフランスやヨーロッパのレイシズムが主題だが、もちろんアメリカ合衆国におけるレイシズムも取り扱っている。
レイシズムの社会科学的な背景を垣間見れてよかった。