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3.6
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随筆。慕っていた義理の姉の死について日記の形式で書かれた蜜蜂と、蜜蜂を渡した知人からの感想の手紙が纏められた余生の2作品。蜜蜂のように働き続け息絶えた義理の姉について、深い愛を感じられる。悲しい。
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目次 ・蜜蜂 ・余生 ”姉”の死。 死に向かって時が止まることがないのはわかっていながら、それを認めることもできずに逡巡する文章。 第二次世界大戦中、男性が女性をここまでかいがいしく看病することが、他にあったのだろうか。 表記は”姉”なのだけど、実際は”兄嫁”なのだ。 なのに...
目次 ・蜜蜂 ・余生 ”姉”の死。 死に向かって時が止まることがないのはわかっていながら、それを認めることもできずに逡巡する文章。 第二次世界大戦中、男性が女性をここまでかいがいしく看病することが、他にあったのだろうか。 表記は”姉”なのだけど、実際は”兄嫁”なのだ。 なのに、自身より互いを思いいたわり合うふたり。 冷たくぎすぎすした家族の中で、支え合いながら居場所を守ってきたふたり。 日常のささやかな出来事にに幸せのかけらを見つけて、笑みを交わし合ってきたのだろう。 ”わたしはブラームスがクララ・シューマンにしたようにいつも発表前の原稿を姉にみせて批評をきいた。数十年来の私の最も幸福な思い出である。” 『余生』は、出版された『蜜蜂』を、親しい人たちに送った著者に届いたお礼状の羅列。 これにはちょっと驚いた。 個人情報とか、著作権とか、いろいろ大丈夫なのか? ただ、これは奇をてらった作品なのではなく、中勘助から姉への報告というか、連絡というか、騙りかけなんだな。 結婚しても、ずっとずっと姉は彼にとっての特別な存在だったのだ。 特別感情が揺さぶられることはなかったけれど、静かに涙がこぼれていった。
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『銀の匙』に次いで大好きな作品。亡き嫂への想い。涙なくしては読めない。何度も読み、中勘助全集第8巻でも読んだ。
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