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ノンちゃん雲に乗る 福音館創作童話
1,320円
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 福音館書店 |
発売年月日 | 1967/01/20 |
JAN | 9784834000795 |
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ノンちゃん雲に乗る
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ノンちゃん雲に乗る
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商品レビュー
4.4
29件のお客様レビュー
小さい頃、なぜかこの本と『ニルスのふしぎな旅』だけ父に読んでもらった記憶があって、そう言えば私の娘は『のんちゃん』なので、夜な夜な読み聞かせによんだ。 1年生には、文体が昔なので難しいかなと思ったが、娘はあっという間にのんちゃんやお兄ちゃんの気持ちになり、ゲラゲラ笑ったりしなが...
小さい頃、なぜかこの本と『ニルスのふしぎな旅』だけ父に読んでもらった記憶があって、そう言えば私の娘は『のんちゃん』なので、夜な夜な読み聞かせによんだ。 1年生には、文体が昔なので難しいかなと思ったが、娘はあっという間にのんちゃんやお兄ちゃんの気持ちになり、ゲラゲラ笑ったりしながら楽しくきいていた。 母になった私は、改めて内容を知り、これは家族の話だったのだと、気づく。 それも、絶品の育児本なのである。 のんちゃんは良い子かと、尋ねられる場面で、雲のおじいさんは「良い子っていうものはよほど気をつけねばならん」と、いう。そして、『いじわるでダメな兄ちゃん』が、いかに素晴らしいかを語る。 読み聞かせをしながら、ぐっとくる。 そうか、私は『良い子』を育てているのではない、『素晴らしく魅力的な子』を育てているのだ。娘は、ノンちゃんと違っていわゆる『いい子』じゃないけど、なんと面白い子を育てさせてもらっているのだろう。 お母さんのことばも良い。お父さんもいい。 どこまでもあたたかい。
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戦前のとある家族の物語。 お利口で成績も優秀な妹ノンちゃん。無鉄砲でヤンチャなお兄ちゃん。あまり口出しはせず懐の深いお父さん。心配性で家族のことをとても愛しているお母さん。 児童文学といえど、これは大人の方が響くのではないかなと思います。 子どもの物事の捉え方、喜怒哀楽どれをとっ...
戦前のとある家族の物語。 お利口で成績も優秀な妹ノンちゃん。無鉄砲でヤンチャなお兄ちゃん。あまり口出しはせず懐の深いお父さん。心配性で家族のことをとても愛しているお母さん。 児童文学といえど、これは大人の方が響くのではないかなと思います。 子どもの物事の捉え方、喜怒哀楽どれをとってもなんだか懐かしく、ああ自分もそうだったと考えさせられ、胸がいっぱいになりました。 こうやって読むと懐かしく感じノンちゃんに共感できるのに、普段は思い出せないのです。大人になるってやっぱり少し寂しい。いろんなことができるようになるのに、その分いろんな感覚や楽しみ方を忘れていくのですね。 書店で手に取った瞬間に魅入られ、買わずにはいられませんでした。そして予想通りとても面白かった。有名な翻訳家でもある石井桃子さんの本なのに今まで出会わなかったことが悔しいくらいです。 これからも大切にしたい本です。
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ある晴れた春の朝のこと、東京のずっと片隅にある、菖蒲町という小さい町のはずれにある、氷川様のお社の境内を、ノンちゃんという八つになる女の子が泣きながらひょうたん池に向かって歩いていました。朝起きるとお母さんがダイコンのおみおつけを作る音が聞こえたのです。けれどそれはトシ子おばちゃ...
ある晴れた春の朝のこと、東京のずっと片隅にある、菖蒲町という小さい町のはずれにある、氷川様のお社の境内を、ノンちゃんという八つになる女の子が泣きながらひょうたん池に向かって歩いていました。朝起きるとお母さんがダイコンのおみおつけを作る音が聞こえたのです。けれどそれはトシ子おばちゃんでした。おばちゃんはお母さんの留守を預かってお手伝いに来ていたのです。 お母さんはお兄ちゃんを連れて、ノンちゃんに黙って東京へ用事があって、出かけたあとでした。 それでノンちゃんは、悲しくて、気持ちがおさめられなくて、泣いているのです。ノンちゃんは池の側のもみじの木に登ってみました。いつも兄ちゃんが登って、馬にしているこの木に登ってまたがってやると決めました。そしてとんでみたいと思いましたが、枝にしがみついたままコンパスのように向きを変えバリバリという音がして、白く光る水と黒い土がゆっくり持ち上がってきたのです。苦しい、と思った次の瞬間、ノンちゃんの体はふわっと空中に浮かんでいました。あえぎながら、もがいて泳いでいると雲に乗った白いひげのおじいさんが、ノンちゃんを招いていました。おしいさんは熊手でノンちゃんを雲の上にすくい上げて乗せてくれました。ノンちゃんはおじいさんとたくさん、たくさん話をしました。
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