商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 草思社 |
発売年月日 | 2007/10/05 |
JAN | 9784794216359 |
- 書籍
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高松塚への道
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高松塚への道
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商品レビュー
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2007年刊。著者は関西大学名誉教授。 今や奈良県明日香村のシンボルというべき石舞台古墳。そして壁画で著名な高松塚古墳。第二の高松塚かと過熱報道に晒されたが、壁画ではなく埋葬者の人骨という、一層度肝を抜く発掘成果を上げたマルコ山古墳。さらには高松塚に負けるとも劣らぬ壁画が残っていたキトラ古墳。 これらの発掘の体験談を、彼の教え子であるNHK記者が聞き取り、著者の軽妙洒脱な語り口と共に構成した書である。 そもそも著者が古代史における考古学を選んだのは偉大な先人の導きによるものであった。 戦前、歪な皇国史観華やかなりし頃、すなわち研究活動としては考古学は傍流も傍流であった。かつ、その現場は根気と体力の必要な発掘作業を年中行うというところ。 そんな中、石舞台古墳の近隣に居住し、発掘に強い関心を示した旧制中学生の著者を誘った末永雅雄博士の懐の深さ。この後継への愛惜には感動した。 そして、彼のバトンを受け継いだ著者の不屈の頑張りにも同様の感慨。 そもそも1つの遺跡の本格的発掘のためには10数年に亘る下準備が必要。場合によっては、発掘現場への車両通行を容易にするための土地立退交渉まで行政に代わって行っていたという。 本書の軽妙洒脱な語り口から伺える著者の温厚さからは想像しがたいが、正に考古学の鬼というべきだろうか。 それ故に、自ら発掘し、世界的にも貴重な高松塚古墳とキトラ古墳の壁画の損壊に対する憤り。本書から伺えるその怒りと哀しみは、彼の慟哭の声が、文字を飛び越えて読者の側まで聞こえそうなほどである。 しかも、その管理主務官庁である文化庁と、その責任者文化庁長官河合隼雄氏の口ぶりの酷いこと…。 著者の発した怒りは、怒髪天の如き有様だったということは想像に難くないほどである。
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なんか、飛鳥美人がえらいことになっちゃったよね。 うちの風呂場より、ひでぇ。 解体なー、とりあえず、無事に終わったらしいが、その場所に存在してこそ、古墳の意味があったんじゃなかろうか……と。 古代へのロマンと文化庁への怒りが溢れた1冊。
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