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フィンガーボウルの話のつづき 新潮文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社/新潮社 |
発売年月日 | 2007/08/01 |
JAN | 9784101324517 |
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フィンガーボウルの話のつづき
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フィンガーボウルの話のつづき
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商品レビュー
4.1
32件のお客様レビュー
吉田篤弘さんの初めての小説。 短編のタイトルの下にかかれたナンバーは何?と、まず思う。そして、読み進めていくと、書きあぐねている小説のなかにいるのか、小説のために集めた話なのか、よくわからなくなる。それでもビートルズのホワイト・アルバムが存在感たっぷりな話は私にとって心地よかった...
吉田篤弘さんの初めての小説。 短編のタイトルの下にかかれたナンバーは何?と、まず思う。そして、読み進めていくと、書きあぐねている小説のなかにいるのか、小説のために集めた話なのか、よくわからなくなる。それでもビートルズのホワイト・アルバムが存在感たっぷりな話は私にとって心地よかった。「フールズ・ラッシュ・イン」で、タイトルに想いを馳せ、最後の「Don't Disturb, Please」で、なんとも言えないくらいこの小説が好きだと思った。なかでも「私は殺し屋ではない」はクスッと笑えたし、「キリントン先生」「ピザを水平に持って帰った日」は、特によかった。そして、この先吉田篤弘さんが書いていく小説の種がたっぷりある本だと思った。ゆったりとした時間を味わうために、また再読したい。
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おだやか/静か/少しだけファンタジー/どこかにありそうでない町、どこかにいそうでいない人/ビートルズが出てきたり、まったく出てこなかったり/作者とはたぶん好みが似ているのだろうな、という感覚/中扉のイラストも味があって良い その静かな声 キリントン先生 フールズ・ラッシュ・イン...
おだやか/静か/少しだけファンタジー/どこかにありそうでない町、どこかにいそうでいない人/ビートルズが出てきたり、まったく出てこなかったり/作者とはたぶん好みが似ているのだろうな、という感覚/中扉のイラストも味があって良い その静かな声 キリントン先生 フールズ・ラッシュ・イン の3編がとくによかった。 ———————————————— ●ろくろく おー、この予告編だけの映画、昔同じようなことを考えたような。予告編って、ショートムービーなわけで、そのワクワク感、肝心なところは言わない感、好きなんだよなあ。これに限らず、ちょこちょこ共感できるポイントがある。 予告編への偏愛、分かる。俺の片岡義男好きにも、ちょっと通じる。 この短編にはビートルズもホワイトアルバムも出てこない。んー、全部入っているスタイルで通してほしかったかな。この作品自体は連載? 書き下ろし? 作中の前半では連載という記述あったけど。 ホワイトアルバムの通しナンバー、Aがつくのとつかないのがある。 ホワイトアルバムが、モチーフ。 ●フェニクス 通しナンバーついてない。おや? インタールードとしてとてもいい。こういうところも含めて、この人好きだなー。堀江に春樹とタルホを足したといったら乱暴か(笑)。 ●ハッピー・ソング 200ページ 北の涯ての灯台に魅かれる、というのに惹かれる。 「北に何があるの?」 「何もない。だからいい。自分で作り出さなければならない」 ●フールズ・ラッシュ・イン 港町の食堂の窓から、日曜の朝に降る霧雨を眺めている。窓ガラスには水滴がびっしりと付いている。向かいの売店の老犬は、頭を撫でると「ふぅん」と鼻を鳴らすような声を立てる。
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※このレビューにはネタバレを含みます
目次より ・「彼ら」の静かなテーブル ・ジュールズ・バーンの話のしっぽ ・ジョン・レノンを待たせた男 ・シシリアン・ソルトの効用 ・閑人カフェ ・私は殺し屋ではない ・その静かな声 ・キリントン先生 ・小さなFB ・白鯨詩人 ・ろくろく ・フェニクス ・ハッピー・ソング ・ピザを水平に持って帰った日 ・フールズ・ラッシュ・イン ・Don't Disturb, Please 起こさないでください ・あとがきのかわりにジュールズ・バーンの話のつづき ビートルズの(ホワイト・アルバム)を軸としてゆる~く繋がっている連作短編集であるこの本を読んでいる本日、職場で回ってきた業界紙のコラムで(ホワイト・アルバム)が紹介されていたというこのシンクロ。 それも含めての吉田篤弘ワールドなのでしょうか。 目次を見ても『フィンガーボウル』は出てきませんが、それぞれがフィンガーボウルの話のようでもあり、ジュールズ・バーンが紡いだ話のようでもあり。 各タイトルには6桁あるいは7桁の数字がついています。 頭にAが付いているものと付いていないものがあり。 これも、ビートルズファンなら知ってる(ホワイトアルバム)のトリビアル。 初版についていた限定番号になぞらえているらしい。 まだ宅配ピザがなかった頃、テイクアウトのピザが寄らないように、箱を水平に捧げ持ちながら帰る少年たち。 家に帰る友人に渡す(ホワイトアルバム)が濡れないようにピザの空き箱に入れて。 そんな経験がないにもかかわらず懐かしい光景。 そして、私もシシリアン・ソルトをふんだんにお風呂に入れて、ぷっくりと持ち上げられた身体の中から新しい物語が浮かび上がってくるのを見ていたいと思ったのだった。
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