商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社/新潮社 |
発売年月日 | 1998/03/25 |
JAN | 9784102060025 |
- 書籍
- 文庫
アンナ・カレーニナ(中)
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アンナ・カレーニナ(中)
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商品レビュー
3.9
37件のお客様レビュー
リョーヴィンとキチイは応援したくなる。逆にアンナとヴロンスキーは全く応援したくならない。むしろカレーニンを応援したくなるよね。
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- ネタバレ
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中巻に入り、物語が深まるにつれ、人間の弱さ、醜さが浮き彫りになり、人物の印象も大きく変わってきた。 美しい貴婦人であり良妻賢母であったアンナが、 家庭を捨て不倫に走る精神不安定のやばい女になってきた。とにかく危うい。 恋人のヴロンスキーも当初の印象とはうって変わって、武官をあっさり辞め才能も無いのに画家を目指すなど、ダメ過ぎて不安でしかない。 不幸まっしぐらってところだ。 反面、夫であるカレーニンは、妻アンナに裏切られた後、苦悩しながらも二転三転するアンナに真摯に向き合おうとするなど、意外に懐の大きい良い人であったのだと見直した。 しかし、息子が、けなげで不憫。一番の被害者だ。 駆け落ちしたアンナとヴロンスキーは、 時間が経つにつれ、すれ違い始める。 一方、ヴロンスキーに振られたキチィは一途なリョービンと結婚する。 そのリョービンはと言うと労働者をリスペクトし、農業改革を目指す堅実な男。こちらの夫婦が良い家庭を築こうと悪戦苦闘している様子にホッとさせられる。 対比して描かれている2組の男女の人生が果たしてどうなっていくのか。 不倫に溺れ上流階級の偏ったプライドと悪意に狂わされていく前者と農業改革という社会貢献に取り組み、保守的な家庭を築こうとする後者。 不穏な空気をまといながらついに下巻に突入。 無事に読了し、名作ロシア文学の最後を見届ける事ができるか。
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【所感】 ・心理描写がとてつもなく厚い ・登場人物の優柔不断さが人間らしい ・登場人物多いし、一度出てきたら後から解説がないのでメモは必須 【上巻からの印象の変化】 ・やっとこの物語の登場人物の日常に慣れてきた 演劇を映画のように観に行く日常、その場(社交界)でのやりとりや座席、...
【所感】 ・心理描写がとてつもなく厚い ・登場人物の優柔不断さが人間らしい ・登場人物多いし、一度出てきたら後から解説がないのでメモは必須 【上巻からの印象の変化】 ・やっとこの物語の登場人物の日常に慣れてきた 演劇を映画のように観に行く日常、その場(社交界)でのやりとりや座席、入るタイミングそのものがコミュニケーションになっていることなど、自分が持っていた知識や概念におさまらない生活だったので。慣れた後はより登場人物の心理描写に集中することができ、面白かった ・各ページを読書「体験」的に捉えて楽しめるようになった ささいな出来事やすこしの会話に、見合わないと思われるほどボリューミーな心理描写が描かれている。はじめは物語全体に楽しみを求めて中だるみしたが、途中からこの本の世界観の傍観者として楽しめるようになった。 【印象に残ったフレーズ】 どんな人でも、自分をとりまいている条件の複雑さを、とことんまで知りつくすと、その条件の複雑さや、それを解明することのむずかしさは、つい自分だけの、偶然な特殊なものだと考えがちで、ほかの人も自分とまったく同じように、それそれ個人的に複雑な条件にとりこまれているなどとは、夢にも考えないものである。
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