商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 集英社/集英社 |
発売年月日 | 2004/03/18 |
JAN | 9784087476750 |
- 書籍
- 文庫
タナトス
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タナトス
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商品レビュー
3.6
17件のお客様レビュー
三部作「エクスタシー…
三部作「エクスタシー」「メランコリア」「タナトス」の最終話。「わたしはわたし自身の錯乱を整理したくてキューバにやって来たのです。」この印象的な一文が、読後かなり時間を経てもこの話の記憶を蘇らせる。強い印象のある話。精神錯乱状態の女の独白によって物語りは展開する。
文庫OFF
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
三部作なの知らないで、最後から読んでしまいました… さすが村上龍と思いながら読んでいましたが、三部作と聞くと、舌を巻く構成力だなと… 人は自分を規定することを求められる。自身の階級を名乗らなければならない。レイコの中に、肯定すべきレイコはどこにもなく、他者との交わりの度に、見繕わなければならなかった。 人は規定すべきアイデンティティがないと生きていけないのだろうか。自分の周りの人は、大方、規定しているように見える。それは社会が秩序立って成立するためか、ヒトがそのようでないと生きていけないからなのだろうか。
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犬だって優しくして餌をやらないと名前を呼んでも寄って来ない、その通り。自己評価が低くて、他人が自分と一緒では幸福になれないと思って、他人に虐げられることを望むのは、虐げたいという欲望によってしか自分が他人を満たせず、他人の欲望の対象でいなければ自分が他人に必要とされないと思うか...
犬だって優しくして餌をやらないと名前を呼んでも寄って来ない、その通り。自己評価が低くて、他人が自分と一緒では幸福になれないと思って、他人に虐げられることを望むのは、虐げたいという欲望によってしか自分が他人を満たせず、他人の欲望の対象でいなければ自分が他人に必要とされないと思うからです。何故なら人に尊敬されたりする存在ではないと自分で思うから。ゴミ以外の男の子が好きな女といたいと望んで、軽蔑と尊敬を、攻撃性と思いやりを繰り返す。自分だけが下手で、自分達だけがそうなのかと思い込んでいたけれど、それは至って普遍的なことらしくて、勉強不足だ。
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