商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社/新潮社 |
発売年月日 | 2009/07/01 |
JAN | 9784101110028 |
- 書籍
- 文庫
雲の墓標
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雲の墓標
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商品レビュー
3.9
29件のお客様レビュー
戦争終了後から15年程度でこういう作品が書かれるのかと思いきや、よく考えれば大岡昇平とかもそうでしたね。 それを考えると本作、ちょっと重厚感がない感がある。 ただ、時間が経って書かれた特攻の小説より暗さが目立っていて、やっぱり体験の断絶が起きている感がする。
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十年以上前に読んだ本で、ふと思い出して読み返して、また泣いた。学徒出陣で特攻隊に組み込まれた人の日記という形式で終戦までの日々が語られ、時々彼の友人たちの手紙が挟まる。淡々とした語り口の中で、しだいに軍隊に染まっていくさま、思想がごく自然に変わっていくさまを見るのがつらい。死を目...
十年以上前に読んだ本で、ふと思い出して読み返して、また泣いた。学徒出陣で特攻隊に組み込まれた人の日記という形式で終戦までの日々が語られ、時々彼の友人たちの手紙が挟まる。淡々とした語り口の中で、しだいに軍隊に染まっていくさま、思想がごく自然に変わっていくさまを見るのがつらい。死を目前にして、読んでるこちらが泣きたくなるほど美しく景色が描写されるようになるのがつらい。友の死を当たり前のように受け入れるしかない、生と死が限りなく近く、逝くのが先か後かの違いでしかない空間がつらい。死ぬために訓練する狂気の空間が、実際にあったことだという事実が恐ろしい。 もう読むまいと思うくらい全体的に暗くつらい本なのに、戦争の気配がするたび、私はきっとまた読み返したくなるのだろうと思う。
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戦争と少し離れたところに位置していた学生たちが、飛行科の予備学生として海軍に入り、終戦間際には特攻隊員に選出され散っていく。 自分の運命をどう受け入れるかと苦しみ、何としても運命を変えようと考える者、海軍教育のままに運命を受け入れる努力をする者・・・。 いづれにしても、彼らの運命...
戦争と少し離れたところに位置していた学生たちが、飛行科の予備学生として海軍に入り、終戦間際には特攻隊員に選出され散っていく。 自分の運命をどう受け入れるかと苦しみ、何としても運命を変えようと考える者、海軍教育のままに運命を受け入れる努力をする者・・・。 いづれにしても、彼らの運命の行き着く先を考えると胸が痛む。 こういう若者たちを二度と出さない世界になりますように・・・。
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