商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社/新潮社 |
発売年月日 | 2011/10/01 |
JAN | 9784101019017 |
- 書籍
- 文庫
人生論ノート
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人生論ノート
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3.9
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人生について考える時…
人生について考える時に必要不可欠な要素(死、幸福、名誉心、孤独、成功、健康、希望など)を盛り沢山説いた作品です。
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三木清著『人生論ノート 74刷改版 (新潮文庫 ; み-5-1)』(新潮社) 1954.9発行 1985.6改版発行 2020.6.13読了 三木清は兵庫県揖保郡(たつの市)で明治30(1897)年に生まれる。旧制第一高から京都帝国大学に進み、西田幾太郎(1870-1945)...
三木清著『人生論ノート 74刷改版 (新潮文庫 ; み-5-1)』(新潮社) 1954.9発行 1985.6改版発行 2020.6.13読了 三木清は兵庫県揖保郡(たつの市)で明治30(1897)年に生まれる。旧制第一高から京都帝国大学に進み、西田幾太郎(1870-1945)に師事する。卒業後、ドイツに留学し、ハイデッガーに師事(1922年)。パリに移り、パスカルの研究を開始。1925年帰国し、法政大学の教授となる。マルクス主義に取り組むものの、1930年、日本共産党に資金提供をしたという理由で逮捕され、転向を余儀なくされた。職を失い、文筆活動に専念することとなり、昭和13(1938)年6月に、人生論ノートの第一回目を書く。日中戦争の真っ只中であった。昭和20(1945)年、治安維持法違反に問われた高倉テルをかくまった廉で投獄され、獄中で疥癬などの病気にかかり、敗戦直後の9月26日に独房の寝台から転がり落ちて死んでいるところを発見された。48歳没。 本書は雑誌媒体に寄稿されたものを一まとめにしたものであるため、各項目は短い。それ故、箴言集のような体裁を備えており、何度も読み返したくなる。この人の根本は、人生を虚無から始まるものとして捉えている点にある。「風の谷のナウシカ」で、ナウシカが「いのちは闇の中にまたたく光だ」と言うシーンがあり、あれは小林多喜二(1903-1933)が田口タキに送った手紙の一文「闇があるから光がある」から着想を得たのではないかと私は思っていたが、あるいは三木清から着想を得たのかもしれない。この虚無論は西田幾太郎の無の研究が土台にあるようだ。西田幾太郎もいずれ読まねばならぬ。私はこの虚無から人生を見据える考え方に共感を覚えた。 人生とは虚無である。故に人生はフィクションであり、人生に実在性はない。人生とは小説的なものであり、いかに実在性のないものに実在性を与えんとするかの過程のことである。一つの仮説の実在性を証明せんこと、あるいは、虚無の実在性を証明せんがために、人生を形成していくものである。 https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000001-I18111104868094
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奥付は昭和57年68刷。10代の頃は無知ゆえに本書の文章がすんなり頭に入ってきたのか? 50代の今、人生経験を重ねてしまったために「これは違う、これは何だ、これは納得」という気持ちが入り混じり、理解を妨げているような気がする。哲学者は全ての事象を難しく理解・表現せねばならぬ生き物...
奥付は昭和57年68刷。10代の頃は無知ゆえに本書の文章がすんなり頭に入ってきたのか? 50代の今、人生経験を重ねてしまったために「これは違う、これは何だ、これは納得」という気持ちが入り混じり、理解を妨げているような気がする。哲学者は全ての事象を難しく理解・表現せねばならぬ生き物らしい。23題の中で良い言葉・文章があった。10代の頃は死、嫉妬。50代の今は成功の題が印象に残った。反面、難解で理解できないものが少なからずあった。まだまだ修行が足りない。そして哲学、形而上学は向いていないのだと思った。
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