人生論ノート の商品レビュー
人生について考える時…
人生について考える時に必要不可欠な要素(死、幸福、名誉心、孤独、成功、健康、希望など)を盛り沢山説いた作品です。
文庫OFF
昭和十三年(一九三八年)から昭和十六年(一九四一年)まで「文学界」に連載された随筆。「死について」、「幸福について」という感じで、それぞれのテーマについて著者の思うところが述べられる。人間学という分野が登場したきっかけと、その動機があっという間に忘れられてしまったことを指摘した...
昭和十三年(一九三八年)から昭和十六年(一九四一年)まで「文学界」に連載された随筆。「死について」、「幸福について」という感じで、それぞれのテーマについて著者の思うところが述べられる。人間学という分野が登場したきっかけと、その動機があっという間に忘れられてしまったことを指摘した箇所(p19)、名誉心と虚栄心の違いを「ストイックというのはむしろ名誉心と虚栄心とを区別して、後者に誘惑されない者のことである」と述べた箇所(p50)、娯楽が消費活動になってしまい生活と切り離されていることを批判し「娯楽が生活になり生活が娯楽にならなければならない」と述べた箇所(p142)が印象に残った。
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人生論ノートは、死について、幸福について、懐疑について、偽善について、個性についてなど23題の随筆集。一編が短く、しかし深い内容なのでほぼほぼ理解出来ていない。 好きな一節を認める 一一 幸福は人格である。機嫌が良いこと、丁寧なこと、親切なこと、寛大なこと、等々、幸福はつねに...
人生論ノートは、死について、幸福について、懐疑について、偽善について、個性についてなど23題の随筆集。一編が短く、しかし深い内容なのでほぼほぼ理解出来ていない。 好きな一節を認める 一一 幸福は人格である。機嫌が良いこと、丁寧なこと、親切なこと、寛大なこと、等々、幸福はつねに外に現われる。歌わぬ詩人というのは真の詩人ではない如く、単に内面的であるというような幸福は真の幸福ではないであろう。幸福は表現的なものである。鳥の歌うが如くおのずから外に現われて他の人を幸福にするものが真の幸福である。
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最後の章が個性で終わることが象徴的だと思った。 作者がこの本を書いた時代の日本は、彼の思想を良しとしなかった。 故に投獄され死を迎えることになった。 その様な時代背景を鑑みて、彼が何を伝えたかったのかを考えながら読むと伝わってくるものがあり、心が揺さぶられた。
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断章形式であり短いため読みやすい。なんてことはなく、哲学書さながらの難解な単語が、時折出てくる。 しかし、他の哲学書と比べ、比較的に易しいのは確かである。 偽善、虚栄などのテーマは、ある程度繫がりがあるように思えるため、飛ばし読みはあまりおすすめしない。
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幸福・死・友情など普遍的なテーマを簡潔に掘り下げ、人間の生き方を静かに問いかけるような内容であった。特に「死を思うことで生を深く味わえる」という逆説的な視点が印象的で、生きることの重みを再認識させられる。友情を人格尊重の関係として描き、希望を未来を切り拓く力と捉える姿勢も現代的で...
幸福・死・友情など普遍的なテーマを簡潔に掘り下げ、人間の生き方を静かに問いかけるような内容であった。特に「死を思うことで生を深く味わえる」という逆説的な視点が印象的で、生きることの重みを再認識させられる。友情を人格尊重の関係として描き、希望を未来を切り拓く力と捉える姿勢も現代的であり、時代を超えて生きる勇気を与えてくれる本だと感じた。
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抽象的な概念を聞いたことのないカタカナ概念で説明されていて、私には消化できなかった。じっくりと著者の論点を考えながら読み直すといいのかもしれない。
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人生論というタイトルの言葉の通り非常に哲学的な内容でした。健康や個性や旅など色んなジャンルの話を書いてと言われてもここまで高度な文章で表すことは出来ないと思うので感心します。 前半はじっくり読ませて頂きましたが、後半は文章の多少難解な部分に躓き読みたいところだけ読みましたが満...
人生論というタイトルの言葉の通り非常に哲学的な内容でした。健康や個性や旅など色んなジャンルの話を書いてと言われてもここまで高度な文章で表すことは出来ないと思うので感心します。 前半はじっくり読ませて頂きましたが、後半は文章の多少難解な部分に躓き読みたいところだけ読みましたが満足です。 こういった本は何年後かに読んで今と違う感じかたをするのも良いと思いました。、
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
哲学の本として分類されていたので難しい本だと思って読み始めた。しかし意外と分かりやすく、実践的な内容もあって面白かった。「自ら作ること」が何回か強調されていたので、自分も実践できないか考えてみる。何年かしたら再読したい。
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三木清著『人生論ノート 74刷改版 (新潮文庫 ; み-5-1)』(新潮社) 1954.9発行 1985.6改版発行 2020.6.13読了 三木清は兵庫県揖保郡(たつの市)で明治30(1897)年に生まれる。旧制第一高から京都帝国大学に進み、西田幾太郎(1870-1945)...
三木清著『人生論ノート 74刷改版 (新潮文庫 ; み-5-1)』(新潮社) 1954.9発行 1985.6改版発行 2020.6.13読了 三木清は兵庫県揖保郡(たつの市)で明治30(1897)年に生まれる。旧制第一高から京都帝国大学に進み、西田幾太郎(1870-1945)に師事する。卒業後、ドイツに留学し、ハイデッガーに師事(1922年)。パリに移り、パスカルの研究を開始。1925年帰国し、法政大学の教授となる。マルクス主義に取り組むものの、1930年、日本共産党に資金提供をしたという理由で逮捕され、転向を余儀なくされた。職を失い、文筆活動に専念することとなり、昭和13(1938)年6月に、人生論ノートの第一回目を書く。日中戦争の真っ只中であった。昭和20(1945)年、治安維持法違反に問われた高倉テルをかくまった廉で投獄され、獄中で疥癬などの病気にかかり、敗戦直後の9月26日に独房の寝台から転がり落ちて死んでいるところを発見された。48歳没。 本書は雑誌媒体に寄稿されたものを一まとめにしたものであるため、各項目は短い。それ故、箴言集のような体裁を備えており、何度も読み返したくなる。この人の根本は、人生を虚無から始まるものとして捉えている点にある。「風の谷のナウシカ」で、ナウシカが「いのちは闇の中にまたたく光だ」と言うシーンがあり、あれは小林多喜二(1903-1933)が田口タキに送った手紙の一文「闇があるから光がある」から着想を得たのではないかと私は思っていたが、あるいは三木清から着想を得たのかもしれない。この虚無論は西田幾太郎の無の研究が土台にあるようだ。西田幾太郎もいずれ読まねばならぬ。私はこの虚無から人生を見据える考え方に共感を覚えた。 人生とは虚無である。故に人生はフィクションであり、人生に実在性はない。人生とは小説的なものであり、いかに実在性のないものに実在性を与えんとするかの過程のことである。一つの仮説の実在性を証明せんこと、あるいは、虚無の実在性を証明せんがために、人生を形成していくものである。 https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000001-I18111104868094
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